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前山寺の三重塔は、未完成の完成塔としても有名だそうで、国の重要文化財にも指定されているそうです。

美しい塔を眺めながら、さっそく横山先生の説明をききます。  

一層目は完成していますが、二層、三層目は、柱からは縁を造る貫が出ているが、

縁や手すりがありません。  また、扉も窓もありません。

信州には、三重塔は四っあるそうですが、その中でも一番素朴な塔だそうです。 

今日は、よく出てくる相輪の講義です。

下の四角が露盤、その上の丸いのが伏鉢(仏舎利いれ)その上の花弁が請花、次が九輪、水煙、竜車、

一番上が宝珠だそうです。

境内でクロモジの木をみつけました。  

羽根つきの羽に付ける小さな、黒い実が付いていました。

中禅寺:薬師堂  

前山寺を出て、細い道をちょっと行った所に、真言宗・中禅寺はありました。

そこには、国の重要文化財の薬師堂が雪の中にひっそりと建っていました。

薬師堂では、住職さんがわざわざ戸を開けて下さり、中でお寺や仏像の説明をしてくださいました。

このお堂は、子供の遊び場にもなっており、薬師如来の信者を守る十二神将も子供達の遊び道具で、

背中に付いた引き跡も見せていただきました。  

そんな訳で、十二神将も一体しか残っていないそうです。

仏像や、建物については、住職の帰られた後で横山先生がとっくりと説明してくださいました。  

仏像は蓮華座の花弁も無くなっており、また光臨もかなり壊れており、左手の薬壷もありませんが、

右手の薬指が前に出ているので、薬師如来とわかるそうです。  

お堂は、方三間の阿弥陀堂で、四天柱が堂の真ん中にある長野県でも最古の建物で、平安時代のものだそうです。

それにしても、薬師如来、十二神将等の国の重要文化財が、

あるべき所に身近に置かれているのはすばらしい事と思われました。

柱は大きく面取りされたものほど古いものだそうで、

柱頭で屋根を支えているのは、舟肘木というのだそうです。

入り口にあるちょっと低めの仁王門、中の仁王様は 鎌倉時代の運慶、快慶の仁王より柔和で、

指の開き方等から見て、平安時代の作と推定されているそうで、 こちらは県の指定文化財になっているそうです。

前回訪れた、福徳寺の仁王様とどちらが古いか、という所だそうです。  

今日の昼食は、別所温泉の北向観音の所をもうすこし上った所にある、大島館さんです。

入り口には、マリオクラブの看板も用意され、店はかしきり状態で席にはすでに

お目当ての釜飯が用意されていました。

窓越しに見る雪景色もなかなかのもので、釜飯の味を一段と引き立てている様でした。

というわけで、ボリュームたっぷりの釜飯もついついぺろりとたいらげてしまいました。

 
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