■NEC PC-VW900EH ジャンク品の活用への道のり


(上記の写真はイメージです。実際に所有しているモノではありません)
NECのVALUESTAR 32型モニター搭載一体型デスクトップパソコン

NEC PC-VW900EH 地デジ+BSデジタルチューナーも内蔵しているようです。

詳しい外観はコチラで見てください(←オフィシャルサイト)

あるルートから入手した壊れた一体型パソコンをゲットしました。

32型で一体型パソコンなので本体重量が39Kgと重くて移動が大変でした。

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▼先ずは修理・分解にチャレンジ▼

故障原因は・・・ 電源が入らずでWindowsが一切起動しない。

電源故障かと思って電源部の交換をしたり、動作チェック済みのCPU・メモリに取替えたり、いろいろ実験してみましたが
デジタルチューナーボードからマザーボードへ制御信号が出ていないようで、修理を試みたものの、一切電源が入ることがありませんでした。

ちょっと特殊なマザーボードでデジタルチューナーボードを取外すとマザーボード単品では電源を入れる方法がないので
マザーボード側が壊れているのか判断すら出来ません。単なるデジタルチューナー基板周辺が壊れているだけかも・・・ 解りません。

更に32型液晶モニター部はデジタルチューナーボードから直接接続されていて普通のパソコンにはあるハズのVGA端子がありません。
その為、32型液晶モニターパネルの再利用すら困難だったりします。(言いかたを変えると大型のノートパソコンのよーな構造です)


裏フタを外すとギッシリと基板が入ってました。

デジタルチューナー基板を外すとマザーボードが見えました。

地デジ・BSデジタルチューナーボード

単品では電源をONする方法が見つからないマザーボード

PCI接続のB−CASスロット付グラフィックボードです。
普通PCI基板サイズの3倍はある大きさです。

D-sub端子はなく液晶パネルには
上記のコネクタから接続されてました。

試行錯誤したワリには良い結果が出ないで残念でしたが・・ 
そのまま捨てしまうのも勿体無いので、液晶パネル部分だけでも先ずは利用できるように改造をすることにしました。

この作業が終わった数ヶ月後に判明したのですが、同じソケット仕様の正常なマザーボードが偶然入手できたので
今回のCPUを試しに使ってみたのですが電源は入っても画面表示は一切しませんでした。CPUは完全に壊れているようです。
ちなみに、NECで同機種の電源部分のリコールがありましたが、製造番号で確認すると対象外でした。

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▼早速、モニター部の再利用を開始▼

NECのPC-VW900EHを分解して使用している液晶パネルの型番を調べると・・・

LG.PHILIPS社製の「LC320W01」でした。型番が解ったことで仕様書もPDFで入手ができました。
1366x768(WXGA)パネル/LVDS 30pin/液晶パネル12V/バックライト24Vのようです。

液晶パネルを制御させる基板がないので所有している液晶モニター&TVを
数台分解して似た基板を使用しているモノを探しました。

←今回ターゲットになった液晶モニターはコレです。

ASUS EeeBOXの付属品モニター(VW161)の
解像度とNECのパネル解像度が似ているので
運が良ければ互換があるかも?と、
言う期待を込めて分解をしてみることに・・・

仕様は、15.6型液晶ノングレアパネル
1360x768(WXGA)・入力はD-sub15pin

▼ASUS VW161モニターの分解▼


XBOXLIVEの使用済カードを使って液晶パネルをケースを開けます。
ケース隙間に使用済カードを挿して、スススゥ〜とスライドさせると
ケース側の樹脂をキズつけることなく爪が取れて開けることが可能。
このカードの柔らかさが丁度良いよーで役に立ちました。

新品のモニター分解はコツが解らず分解が大変でしたが・・

ASUS VW161を分解して液晶パネルの型番が判明しました。
CHI MEI製「M156B1-L01」を使用しているようで、
早速仕様をネットで検索することに・・・

1366x768(WXGA)パネル/LVDS 30pin/液晶パネル5Vのようです。

これは、もしかして互換がありそうな確立高いです。


液晶モニターの内部を更に分解して基板を取出します。

↑この部分が欲しかった液晶制御基板部分


スイッチング電源部と冷陰極管のインバータ基板部分も取外しました。
実験中は5Vが必要なので利用してみます。

32型(上)と15型(下)の液晶パネルに接続されていたコネクタ。
ピン配列は全然違いましたが、使っているピン数は同じでした。

▼32型液晶パネルに映像を映す実験▼


「LC320W01(32型)」と「M156B1-L01(15型)」の仕様書を
プリントアウトしてピン互換があるか調べ中〜

各配線ケーブルを分離させて仮に映す準備をしています。


仮配線なので適当ですが基板に半田付け

液晶パネル側は24Vが必要なので24V電源を用意


何か映った?? ただ、緑や青に変化するだけ・・・

電源を入れなおすと「ASUS」のロゴが表示されました。


ちらちらしながらも32型液晶にパソコン映像を映すことに成功!
ただ、実用的ではないチラつきです。
それに定期的に横線が出たり真っ黒、真っ青になったりします。

試行錯誤しても駄目だったので仕様書を読んでみると
液晶パネル基板側にMODE切替があることに気付いて
表示モードを切り替えて見ると・・・・


綺麗なドットbyドットで映ることに成功!
Windowsでは1360x768で認識しました。ちらつきも一切無くなりました。

←コレが32型液晶パネル側に入っていた基板です。

9pin目のSelect(Sekect LVDS Data Format)を、
(「LG」か「DISM」仕様が切替が出来るらしい)
GNDに接続して解決しました。

成功したことで、ASUSに入っていた基板を使って
RGB入力対応の液晶モニターを作ることにします。

続きの作業は「NEC PC-VW900EH ジャンク品の活用への道のり2」をご覧ください。

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