スピードスケートのすべりかた   
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▲靴の点検

靴の点検は必ずしましょう。
刃の状態、靴ひもの状態、ねじ、ばねの強さ、等など。

とくに大会の前は念入りに。
・・・スラップの刃が取れて飛んでいったとこを見たことがあります。ちょうど一番先に滑っている人が前に飛ばしたので、刃が飛んでいったところには人がいなかったのですが、もし人がいたらと思うとぞっとします。

スケートのひもが解けて滑れなくなってしまった子。
靴をはこうとしたら突然ひもが切れた子。
・・・大会にかける思いがそんなことで終わってしまうのはつらいです。

部品やひもなどは必ず予備を準備しておきましょう。

大会でなくても、スケートの状態で上達は違ってきます。できるだけ最適に状態ですべれるといいと思います。
  靴ひも

ひもは消耗品です。
切れかかっているところはないか確認してください。
大きなスケート大会にでるなら、予備を必ず用意しておきましょう。

靴ひもが細いと靴が緩みます。また、はく時にしめてももどってしまいしっかりはけません。また、くつのしめ具合が均等になってしまいます。
靴穴にいっぱいになる靴ひもを用意しましょう。
つま先だけ少しゆるめにしばることもできます。

もちろん靴ひものかけ方を間違えているとせっかくの太い紐も緩んでしまうことがありますので注意してください。


ひもをしばるとき抜けてしまう。
こんなときはひも先をこま結びのようにしばっておくのもいいですが、ひもをかけかえる時に不便です。
ひものテープの巻いてある部分をひもの空洞の中に入れてしまえば抜けることはありません。またかけかえの時すぐに抜くこともできます。

ひもが長いのでひもの中央を切ってしばっている靴をみかけます。しばるのが悪いのではないのですが、しばるだけだと、とけてしまう場合があります。もしどうしても中央を切りたければしばったところを縫っておきましょう。

 靴ひもをかける穴

まれに、靴ひものかける穴の金具がとれることがあります。靴ひもをひく力が強いんで金具が取れていたらすぐに修理しないと、かえける穴が破れてしまいます。

 貸し靴、ゆずり受けた靴などで、昔の靴は注意して点検してください。

金具が取れそうなときはペンチで押さえておくか、靴屋さん、スケート靴のお店に見てもらってください。
貸し靴なら早めにとりかえてもらうか、直してもらいましょう。破れると、その靴は使い物にならなくなります。

 靴をはいたとき痛い

スケート靴はしっかりしめることと、かかとをしっかり抑えるためかかとを硬くしてあります。そのためほかの靴より靴ずれになりやすいです。
靴ずれになる前に、靴があたるところの靴の内側に救急判をはっておくと靴ずれにならないですむことがありますので、早めに手当てをしましょう。靴下に石鹸を塗る方法もあります。
また、サイズはなるべくちょうどいい靴を選んでください。それだけで靴ずれはすくなくなります。

あとは、靴底にひくフェルト地のような敷き革を大きさに切ってはりつけたりもします。

 刃  @すべったあと

刃は金属ですので、すべった後そのままにしておくとさびてしまいます。
さびるとせっかく研いである刃でも丸くなりますので、必ずすべった後は拭いて氷や水を取っておきましょう。

注意しなければならないことは、スケートの刃は包丁のように切れます。手をきらないように注意しましょう。

タオルで拭けばいいですが、もっときれいに拭くにはトイレットペーバーや、ティッシュがきれいにふきとれます。
ただし、そういったものは必ずごみ箱に入れるか、もって帰ってください。
氷の上に落ちていると、次の日使ったティッシュが氷にはり付いて転ぶ原因になる場合があります。
氷にはり付いてしまうと氷の管理をする人が大変な思いをします。さらに解けて氷の中に入り込んでしまうと、お日様が出るたびに、取り込んだところだけ解け始め穴があきますので、必ず、片付けましょう。

    Aまがり、刃のでき

刃は少ししか滑らない人でも10回(10日)に1回くらいは研ぎましょう。スケートクラブなどでたくさんすべる人は3日に1回、毎日研いでいます。
スケート大会などは、一種目に1回研ぐ場合もあります。

刃の状態はつめを立てると刃に止まるくらいの刃がいいと思います。まだ、つめがそげるくらでも滑れますが、つめがすべる状態だと、氷の上で立つこともできなくなります。
といでいない刃ですべっていると、どうしても余計なところに力が入りますから疲れるのも人一倍。そればかりかムリに立とうとするので、きちんと立つことができません。
刃をたててすべれない場合は、まず刃を研いで見ることもだいじです。
また、刃を寝かせてすべる子供はそれだけその部分が消耗しますので、早め早めに研いでもらうことをお勧めします。

刃は何かの衝撃で曲がることがあります。
スケート靴の真後ろまたは真正面から刃を見ると曲がっているのがわかります。
曲がった刃に乗ると自分は真っ直ぐ滑っていても、刃の曲がった方向に滑っていきます。専門家または経験者に見てもらい直してもらいましょう。

スケートの刃は平らではありません。ロックといって、ほんの少しの傾斜がついています。大きな円の一部です。22mか24mの弧のだったと思いますが定かではありません。
ロックがなるなるとすべることができません。時々ロックがうまくついているかも見てもらいましょう。
ロックが狂っていたら直してもらってください。


 スラップ@ねじ、ばね

スラップのねじやばねは必ず数本予備を持っていましょう。もちろんいつでも工具を持ち歩きましょう。
また、経験者に壊れたり、ねじやばねが取れたときの対処方法を聞いておきましょう。必ず壊れるということを頭の中に置いていてください。

現在いろいろな形のスラップが出回っていますので、ここで壊れた時の対処方法を書くことはムリです。
購入したお店、メーカーに問い合わせてください。

      A点検

すべる前には必ず、ねじのとまり具合、ばねの方さ、油のつけ具合などチェックして、ねじをしっかりしめておきましょう。
すべっている最中に刃がとれると、滑っている本人も危険ですが、周りの人も危険です。点検を怠らないようにしてください。

 研ぎ台・石

研ぎ台を買うなら、刃を直接抑えるタイプがより正確に直角をだすことができるのでよいと思います。
研ぎ方は経験者の研ぎ方を勉強してください。
文章や、絵でかくのは難しいかなと思うのでかきません。もし、質問などあったらメールでください。
分かる範囲で答えさせていただきます。

研ぎ石は必ず整備して平らなものを使いましょう。
研ぎ石用の研ぎ石があればいいのですが、手に入らない場合は、スケート靴を売ってるところで研磨用の金属の粉を売っていますので、購入して下さい。
台ですが、厚めのガラス板を用意します。
私は捨てるところにあるものをもらってきました。

ガラス板の上で金属の粉をひき研ぎようの油などをちょっと落として、8の字に石を動かすと平らになります。

▲刃の位置

 刃の付け位置は、普通は親指と人差し指の間かほんの少し親指よりからかかとの真中を通るように左右がついていて、刃の真中が足の真中にあればいいと思います。
 刃の真中にロック(一番高い位置がある)
 このロックは上達すると人それぞれ位置を買える場合がありますが、はじめは真中がいいです。
 左右の位置も人により変えることもありますが、基本的にあまり移動してると刃の上に立てなくなりますので注意してください。

 悪い付け位置は左右の靴を並べてみるだけで、違ってると分かるものがあります。左右よく見て買ってください。
 ◆おまけ(氷をつくる(笑))

スケートリンクの氷は誰が作るんだろう?
知ってる??
営業してるリンクならパイピングで冷やしてるから装置が作っていて、天然リンクなら、自然が作ってる??(笑)

 確かにそうなんだけど、パイピングや自然が作った氷はそのままリンクになるかっていうと、そういうものじゃないんです。
 リンクはプロを含め人が作っています。
 だいたいは以下のように、氷は作られてます。


     パイピング
@夏の間ほかのイベント会場として使っていた場所を、1ヶ月くらい前から取り除いてパイプをひきつめます。
A毎晩、霧状の水を吹き付けて氷を作ります。
 このときに空気やごみが入ると弱い氷になるので吹き付けるのも大変です。
 しっかり氷が厚みが出るまで続けられます。
 きっとほかにも作業をしてると思いますが、わかりません。
プロの仕事です。いかにすべるリンクを作るかはプロの腕にかかってます。どこの水を使うか、氷の温度、吹き付け状態等で氷でき具合が決まってきます。
B氷ができると、毎日のメンテナンスに入ります。
 リンクの削られれた氷を取り除く。氷が大きくなりすぎたら削る。削り取られた穴を水を含んだ雪で埋める。
 毎晩、特に大会の前はよりよい氷を作るためにがんばっています。
 メンテナンスは天然リンクでも同じように行われます。


     天然リンク
@場所の設定(田んぼ、校庭等)
 場所が決まったら、水が流れ出さないように、ベントナイトを撒いたり、布や板などで囲います。
(*1ベントナイトは水を含むと50倍に増えるので土と混ぜて水漏れ防止にしようする)
A水をためる。
 水取入れ口をつくり、水を流しいれ池状態にして、凍らせます。
 下が土なので常に流れている状態にします。
 田んぼなどの浅い場所などは、できた氷の上に水をかけてだんだん厚い氷にする場合もあります。
 水漏れが発見されると、修繕が大変です。土を運んだり、草でおさえたり、ベントナイトをつかったりします。
B凍り始め。
 凍り始めた時に雪が降ると、積もった雪で氷ができてしまいます。雪でできた氷は空気を含んでいて、ちょうどスポンジが凍ったようにぼろぼろの氷ができてしまいます。
 雪が降ってしまったら、氷の上に乗れる状態なら雪かきをしなければなりません。薄氷だと機械による除雪作業もたくさんでの一斉作業もできないので、少人数で大変な思いをして雪かきをします。
Cオープン
 氷の厚さが薄いところでも10センチ位になり十分だと判断されると、オープンです。
 オープンの朝は役員などが集まり、お清めをし、祝詞をあげて安全を祈ります。
これからスケートリンク本番になります。
D毎晩メンテナンスが始まります。
 氷の管理で気をつけないといけないのは、凍りすぎです。氷は水の1,1倍に膨れますので、端のほうに氷の穴をあけて真中に氷が競りあがったり、亀裂が入ったりしないようにします。
10センチ以上の氷を割って水に浮いてる氷を取り除く作業です。50センチ幅くらで40m位の穴です。
Eみんなが滑り終わった後、滑った時に削った氷をはきます。氷のかけらが残っていると氷にはり付いて段差ができたり、こぶができたりします。
 また、ごみが氷に落ちていると氷の中にとりこまれてしまいます。取り込まれるだけならいいのですが、取り込まれたごみに太陽があたるとごみの形に解けてしまいます。
また、表面に出ているごみにスケートでのると刃がかけるとともに引っかかって転び、危険です。竹箒ではいた時の竹箒のくずも必ず拾わないと危ないです。
Fすべり終わったリンクに水を撒きます。水を撒くことにより、平らな固い氷を作ります。
G大会前のメンテナンス
 段差があると危険なので、段差を削りとり、そのあときれいにはいておきます。
 へこんだところや氷にひびの入ったところは、水を含ませた雪をすりこみます。
 このとき素手で、手の温度で溶かしてすりこむといいといわれています。
 リンクの内側のラインをひき、500m、1000m、1500m滑走できるように。スタートゴールをつくります。
このラインは、氷に傷をつけその中に色を埋め込みます。
H雪かき
 ちょっとでも雪が降ると、地域みんなで雪かきをします。
 雪かきを終えたら、きれいにはきます。
 その後いつものメンテナンスにかかります。水を撒いて、必要において高いところを削り、低いところを埋めます。


●氷のメンテナンスは
夜が遅い仕事なので、寒い上に眠くて疲れます。
大変な仕事です。
でも、とっても楽しそうです。
とくに競技会があって新記録がでたときはとてもとてもうれしい顔がならびます。
選手の努力にリンクのコンディションが加わらないとよいタイムがでないからです。

 タイムを出してくれるリンクに感謝。
 引っかからないリンクに感謝。
氷のメンテナンスをしてくださる方に感謝。



     HP管理人より感謝とお願い

      HP管理人  Tee

 読んで頂いてありがとうございます。
 3年ほど前冊子を作ろうかとワープロの中に書きためておいたのですが、どうしてもゲームブックのようになってしまい。そのまま寝ていました。

 ひまな冬のある日、ワープロの中で目を覚ました文章がホームページにコピーされて動き出しました。
 ホームページならゲームブックのようなものでも、リンクさえすればいいのだから。

 数年間にわたりスケートを教えて下さった方々に感謝しアップします。教えてくださった方へ直接恩返しができないので、スケートを習いたい人に知ってることを伝えることで恩返しとさせていただきます。
 もし、これが少しでも役に立ったら、恩返しをスケートをはじめたい人につないでください。あなたの経験もふまえて。

 画像とか文章を無断で持っていかないでください。
 欲しい時は連絡ください。
 内容はあくまでも経験からで、すべての人に適応するわけでも、科学的な裏づけがあるわけではありません。もしも、不都合な内容がありましたら、お知らせいただければ幸いです。

                平成15年1月15日

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