8cm口径フルレンジユニット使用
トールボースピーカー3種の詳細
設計コンセプト スピーカーの使い方は小口径フルレンジから始まり小口径フルレンジに終わると言う事を良く聞きます。 小口径ユニットの音場感の良さを大切にされる方、仕上げを求める方、或いは設置場所の制約からなど、 小口径フルレンジユニットを入門用や間に合わせとしてではなくではなくメインシステムとして捉えて設計制作しました。 |
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3種の特徴 8cm口径フルレンジユニットに許容される大きさとして最小の床面積、限界のバッフル幅として高さ方向で内容積を確保し、 音源の高さを実用的な位置となるよう考慮しました。更に方式の違うバスレフ/ダブルバスレフ/オリジナル共鳴管の 各々のチューニングポイントを設計、シュミレーション、試作を重ねて同じサイズとなるように集約してました。 同サイズ、同ユニットで構造方式の違いを体験できる訳です。 3種共にfob(ポート共振周波数)は90Hzに設定してありますが聴感上の音質差はデータでは分からない事を改めて体験させてくれました。 1.バスレフ型方式 比較的小容量のエンクロージャー(BOX)で低域を延ばす事の出来る方式で最近の殆どのスピーカーシステムが採用しています。 本機では8cm口径としては充分な内容積6Lを確保して余裕で鳴らせています。 2.ダブルバスレフ型方式 小口径ユニットで充分な低域を確保する方式ですが、設計、制作が難しく市販品では殆ど採用されていません。 fob:90Hzとして2部屋に分かれた内容積比を入念にチューニングして全体域のバランスが崩れるがちなこの方式の良さを実現しています。 3.オリジナル共鳴管方式 メーカー設計者とベテランの自作マニア以外殆ど知られていない方式です。 トールボーイ構造の高さ方向の4/5は2重構造のチューブ状になっており、ユニット全面の音に加えてチューブ内で共鳴された背面からの音を加える方式です。 設計チューニングが難しく、更にコンパクトに収まったシステムは皆無といっても良いシステムです。 反応が良く小口径の音像の小ささをカバーしてくれるこの方式は一般の方には体験した事の無い音質と考え3種の中に加えました。 |
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構造の特徴 .バッフル幅を限界まで狭くして回析効果対策を行い定位と音場感を向上させています。 .側板/後板は制作の難しい卵形の曲面構造を採用しており定在波発生の抑制と上記回析効果対策に大きく貢献しています。 .エンクロージャー内部をウレタン吹きつけ塗装を行い内部反射音を積極的に音づくりに役立てています。 .定在波対策の吸音材を殆ど使わない事からスピード感に満ちた躍動感のある音質を得ています。 .曲面構造を支持する内部補強構造体を小間隔で組み入れてある為に通常エンクロージャーよりも強靱で共振を防いでいます。 .小口径でありながらユニットまでの高さが550mmありスタンドなしでベストポイントが得られます。 |
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仕 様 サ イ ズ: 巾132(最大) 高616 奥160 (mm) ユニット: 8cm口径フルレンジ フォステクス社FF85K FE87E/FE83対応可 入力: 10W 端子: バナナ端子対応 インピーダンス: 8Ω エンクロージャー:側板/後板: MDF12mm+シナ曲合板3mmのオリジナル積層合板 天板/底板/補強剤: MDF18mm バッフル: MDF15mm 仕上げ: ウレタンエナメル黒色塗装(100%艶あり仕上げ)指定による 只今製作中止 |
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バスレフ型/ダブルバスレフ型共通の外観です |
バスレフ型/ダブルバスレフ型/共鳴管/共通の外観です |
共鳴管型です。 ユニット後部の音は内部共鳴管を通って ユニット下部の開口部から出てきます |
ユニット下部の開口部の面積は ユニット有効振動板面積と同じに設計しています |