![]() 17cm2Wayスピーカーシステムの正面 バッフル面は革張り仕上げです。 |
![]() ラウンド構造の特徴的なデザイン |
![]() 天面/側面/全面の各交点部分には微妙なカーブの 面取り仕上げを行っています。 派手さ控えめですが、その仕上げが全体の印象を決めています。 |
![]() サランネットを装着した様子。 一般的なサランネット専用生地では落ち着いた上質感が出ません。 本作品にはバレリーナの衣装などに使われている透明感と通風性の有る 特殊な生地を用いています。 取り付け具は話題のレアメタルで作られた小型のネオジウムマグネットです。 |
![]() ラウンドタイプエンクロージャーの後ろ姿は見ていて惚れ惚れします。 天面、底面の角と背面両サイドに無垢材が埋め込まれています。 |
![]() ウオールナットつき板の木目が際立っている側面 |
![]() 下記右の曲線に削り取った角に無垢材を埋める為には 同じカーブを持った部材が必要となります。 画像は専用に製作したその治具です。 |
![]() 角に埋める曲線の無垢材を成型している様子です。 木材をスチームして軟らかくし、曲げる時には延ばすとひび割れしますので 縮めて曲げる様に工夫します、木工で言う曲げ木のテクニックですが、 スピーカーにこの技を使うのはウッドウイルだけ?? |
![]() この作品のベースは当工房の「標準ラウンドタイプエンクロージャー」の 組立時の様子を上から覗いた様子です。 ラウンド部分も含めて100%バーチ合板で有る事が分かります。 微妙な位置に固定したチューニング用の仕切り板が音質を決めます。 |
![]() この作品は音質は勿論の事、外観デザインにも拘りがあります。 通常はつき板を貼りますと三次元的な面取り(角の装飾)が出来ません。 その為に角につき板と同じ無垢材のウオールナットを埋め込んでいます。 画像はその埋め込む角の部分を削り取った加工の様子です。 直線なら容易、ランドの曲面に沿って加工しますのでテクニックが要求されます。 |
内蔵のネットワークです。 設計と試作、試聴を繰り返しチューニングを 重ねて完成させています。 |
設計仕様からは窺い知れない個々のパーツの特徴や個性も チューニングで確認しながら絞り込んでいきます。 何時もながらの時間のかかる作業です。 |
概 要 ご注文者の主に聞かれる音楽はクラッシックと言う事でしたので、 アコーステイック楽器がストレス無く、鮮度良く、ナチュラルに鳴ると言う事を優先して設計いたしました。 また、17cm口径のウーファーを使えるサイズが許されたのでオーケストラの迫力もかなり再現出来るものとなりました。 ウーファーユニットの特徴はメーカーも触れている様に高分解能でピュアで高品位なサウンドと言っています様に 工夫されたケブラーコーン振動板が効果的に働いています。 高域は繊細で自然、ドーム型の優しさと金属振動板の正確さを兼ね備えた音質とが相まってクラッシック音楽の 魅力を引き出してくれる仕上げとなりました。 高品位でクラッシックをしっかり再現出来れば他のジャンルも(ヘビメタは自信ないですが) 優れた再生をしない訳がありません。 あらゆるジャンルの音楽を楽しませてくれました。特に女性ボーカルはリアルです。 1960年代前後のモダンジャズなどもLPからCD化されて音質劣化した物でも楽しませてくれたのは意外でした。 鮮度の高い再生音がそう聞こえさせてくれる物と感じました。 エンクロージャーは今やウッドウイルの標準的で中堅を担う”標準ラウンドエンクロージャー”をベースとしていますので、 他メーカーで言えばハイエンドクラスと言える音質と機能です。 チューニングをご注文者の希望に添って行うのも当工房の特徴ですからエンクロージャーの鳴きを適切にコントロールしています。 本作品では少量で数種類の吸音材と振動吸収シートを微妙なバランスで充塡、貼り付けして最適なチューニングを行っています。 ネットワークはシンプルな-12dB/octでデバイディングしています。 クロスオーバー周波数の決定はウーファー/ツイーターの性能を生かしつつご注文者の希望イメージに近づける様に 試行錯誤して相当の時間を割いて決定しています。 最近の若い技術者がコンピューター上で設計/シュミレーションして早々と決めてしまうのとは大違いで、 愚直に泥臭く試行錯誤を繰り返します。 クロスオーバー周波数の決定は鍵と鍵穴の様に何処か一箇所で決まり、その他の鍵では開かない様な物とは違います。 クロスさせる周波数はかなり広い範囲で重複していますのでその中からベストを選び出すのはコンピューターでは出来ません。 その曖昧なクロス点を探し出すのは机上だけでは無くて手や体を使い、耳と感性と言う官能評価が必要です。 ウッドウイルがCDの購入費を遙かに上回る費用をかけて演奏会(それも可能な限り小規模なもの)に出かけて行くのはまさにその為で、 スピーカーシステムの最終チューニングの為のリファレンスを自身の耳に頭に染みこませる、その為にです。 |
仕 様 1.使用ユニット:PARK-audio社 DCU-171K2 17cm口径ケブラーコーンウーファー DCU-T112A 1インチアルミドームツイーター 2.周波数特性:40Hz~45KHz 3.入 力:60W(max) 4.音圧レベル:88dB 5.寸法(最大値):W250/H520/D320mm 6.端 子:バナナ対応独立型(バイワイヤリング対応) 7.エンクロージャー:ロシアンバーチ合板100%によるラウンドエンクロージャー バスレフ型 8.仕 上 げ:本体 ウオールナットつき板(一部ウオールナット無垢材埋め込み) 前面 黒色革張り仕上げ 塗装 ウレタン吹きつけ着色仕上げ |