JBL1500AL用エンクロージャーの制作案内


 



曲面反射板の製作−1

専用に製作した型に合わせて部材に曲面形状の
寸法線を書き込みます。
部材は積層ドーナツ状板材の元になる
幅広板材の後方両側の三角状に残る端材です。

型に沿ってルーターで曲面を仕上げます。
10枚の部材から曲面反射板を製作します。


 


曲面反射板の製作−2

上記で仕上げた10枚の部材を接着圧締します。
特異な形状ですので圧締にも治具が必要です。


 


曲面反射板の製作−3

接着した部材の後部を積層ドーナツ状板材の
内側曲線に合わせて切り抜きます。
特異な形状の部材を安定させながら切り抜くのは
容易ではありませんが、大型の部材ではないので
バンドソーが使えますので効率的です。


   

曲面反射板の製作−4

完成した曲面反射板です。
天板と底板の内部に取り付けますので全部で4枚必要です。


   


曲面反射板の製作−5

右側の画像が曲面反射板を取り付けた状態です。
左側画像が曲面反射板が無い底板内部の状態。

本体は曲面構造(ラウンド形状)ですので
バッフル面/側面/後面は平行面を持たないので
定在波の発生を押さえられますが、
天板と底板は平行面を持ちますので特定帯域での
定在波を発生させてしまいますので
それを防ぐ為に曲面反射板を取り付けます。
但し主な定在波の帯域はウーファーエンクロージャーの
受け持つ帯域から外れるのですが、その効果は
実測と試聴により確認する事となります。
効果が少なければ装着せずに内容積アップを計り
最低域を伸ばす可能性も有りますが、何れにせよ
補強材と同じ様に高度なチューニングによる選択肢が
持てる事は大変重要と考えています。