JBL1500AL用エンクロージャーの制作案内





本製作の材料
前項の”仕入れる材料−5”の続きです。

左の長い板材を大まかに短くカットして右側に
積み上げていきます。
屋根の庇を越える程の量になりました。


 


積層ドーナツ状板材の製作−1

本作品に必要となる幅広の板材は殆どありませんので
幅狭の板材をつなぎ合わせて幅広の板材を作ります。
画像はつなぎ合わせて接着圧締している様子です。
この作業の前には上記項目の短くカットした板材の四面を
平行/直角/同じ板厚にする加工が必要です。
前項の”スケールモデルの製作−1”を参照。

一枚の板材重量が約25Kgで締め具を合わせて総重量が
約40Kg、左右両チャンネルで48枚必要となります。
無垢材家具の机やテーブルの製作では天板製作が
ひとつの山場なのですが、それが48枚ですから
その物量が分かろうと言う物です。

堅く重いハードメープルの板厚が約45mmで総重量が
1トン以上の部材を機械加工、つなぎ合わせ部分の
鉋加工する事などを考えますと経験者なら逃げ出したくなると
思う程の物量です。


 


積層ドーナツ状板材の製作−2

つなぎ合わせる直前の巾狭板材を並べた状態です。
上に載っているのは積層ドーナツ状板材の加工後の姿ですが
余裕を持って一回り大きめの幅広板材を製作しておきます。
後方両側の三角状に残る端材は曲面反射板となります。


 


積層ドーナツ状板材の製作−3

積層ドーナツ状板材を製作する為の型です。
設計図より実物大の図面を引いて正確に丁寧に製作します。
この型の精度がそのまま本体構造の精度につながります。


 


積層ドーナツ状板材の製作−4

製作した幅広の板材に上記の型で形や位置決め用の
穴を写し取りジグソーで切り出します。
材料が重く大きいので帯鋸(バンドソー)は使えません。
その事が作業効率を大きく変えています。
但し外側の切り出しの時です。

国内や海外の殆どのジグソーはハードメープル45mm厚を
切断する事が出来ません、曲線切りはなおさらです。
画像の欧州製ジグソーが私の知る唯一の機械です。
それでも切断スピードは秒速約1mmです。
中距離走のスタート姿勢を維持した様なままで
数週間この作業が続きます。

注)これを読んだ関連メーカーの方で異論のある方は
連絡下さい、歓迎します。



 


積層ドーナツ状板材の製作−5

加工完了した積層ドーナツ状板材と型と
位置決めピンの組み合わさった様子。

実際の加工は画像の部材等が上下逆となり
画像に見えるルータービット付け根のベアリングと
型が沿うようにして加工します。


 


積層ドーナツ状板材の製作−6

加工完了した積層ドーナツ状板材です。
ジグソーで切り抜いた線を外側と内側共に
型に沿って正確な曲線に仕上げます。
この
部材が21段積み重ねて本体を構成します。


 


積層ドーナツ状板材の製作−7

加工完了した積層ドーナツ状板材です。
この板材は天板と底板となります

正面バッフル板の外側と同一面となりますので
上記の本体構成部材とは形状が違います。