![]() スピーカーシステムの正面 バッフル両サイドは曲面加工仕上げです。 |
![]() シンプルさが特徴的の外観デザイン |
![]() バッフル両背面両サイドも曲面加工仕上げです。 単独大型スピーカー端子を装備。 |
![]() シナアピトン合板の生成りの木目と色を生かした ウレタン吹きつけ70%艶有り仕上げ。 |
JBL-328C ユニットの外観 天井や壁等への取り付けを考慮したフランジが標準装備されています。 |
フランジにはバスレフポートとネットワークが取り付けられています。 |
不要なフランジやネットワーク類を取り外した様子。 振動板中心部の防護網から透けて見えるコンプレッションドライバーの 金属部分が分かりますでしょうか。 |
ネットワークはオリジナル状態の物をエンクロージャー内部に 取り付けて使用しています。 |
概 要 初めに このユニットは打合せに従い2011年3月10日に仙台を発送し、当工房が受け取ったのは3月11日正午頃です。 誰もが知っている様に東日本大震災が発生したのはそれから3時間弱後の事でした。 ご注文者も言われていますがあと1日遅ければこのシステムの製作依頼はキャンセルした事だろうと、 縁あって命を吹き込まれたこのシステム、大事に使っていきたいとのコメントをいただきました。 このシステムに搭載するユニットはご注文者の指定により支給によって製作いたしました。 天井埋め込み用ユニットと聞きますとHiFi用ユニットに馴染んだ方からは以外に思われるかも知れません。 しかし、このユニットのスペックを見ると並のBGMや館内放送等用のユニットで無い事が直ぐに分かります。 この種の目的のユニットでは最高峰と言える物でしょう。 高品質を求められる音楽関係の建物や豪華客船等に使用されている事と想像いたします。 音質はストレス無く軽々と鳴り、その割りには重低音もしっかり出ています。 低中域のエネルギー感が有るのでボーカルなども目前に迫ると言うよりはリスナーの後ろ迄到達するイメージです。 最高峰の声楽家の声はバズーカ砲の様に射程距離の目標に向かって吹っ飛んで行きますが、 このユニットの音もそれに近い感じが致します。 ジャズやロック、ボーカル再生は全く問題無いです。 クラッシックでは案外に自然に上品に鳴ってくれますのでオーケストラでも室内楽でも存分に楽しめる事と思います。 このユニットのクロスオーバー周波数は1.9KHzです。通常のホーン型ツイーターでは低域を受け持ちきれません。 500Hz程度のプロ用コンプレッションドライバーを数多く手がけているJBLならではの作り込みですね。 抜けの良い反応の良い音はこのコンプレッションドライバーの効果が効いているのは間違いなさそうです。 ウーファーとコンプレッションドライバーの低中域での音色の差も殆ど感じられないのも特筆ものです。 こんなにつながりの良い構成も他に記憶が無い程です。 周波数特性測定中は低域から高域にかけて信号がスイープして行きますので通常は聞いていますと、 あっ、たった今クロスを超えたと音色の違いで分かるのですが、328Cは気が付く事が難しかったのです。 スピーカーシステムとしては、例の如くT/Sパラメーターは公開されていないので試作箱にて基本データーを入手し、 本番のエンクロージャーを製作いたしました。 シナアピトン合板と言う事もあり、若干は柔らかめの響きで鳴っていますが、それが良い意味での個性となる様に 吸音処理と音質的な補強等のチューニングを行いました。 過去に三度程有ったのですが、全く補強(音質的な不要共振対策の意)無しでベストの響きが得られたのには驚きました。 自分のテクニックが怖い!と思う程には奢ってはいませんがこんな事がまれに起きます。 用意した補強材は不要になってしまいました。バスレフポートのチューニングは試作通りに済みした。 バーチ合板、トールボーイ、ラウンドエンクロージャーにすれば更に反応良く音場感も向上するのは承知ですが、 この音色のスピーカーは試聴室に1セット有っても良いなと思わせる個性を持っています。 特殊なユニットですが入手が可能ですので要検討課題です。 見かけは大変にシンプルですが中身は凄い!実力が隠れています。 |
仕 様 1.使用ユニット:JBL-328C 20cmウーファー + 25mmコンプレッションドライバーバー 2Way同軸型 2.周波数特性:ユニット裸特性 45Hz~18KHz(-10dB) 総合特性(下記グラフ参照) 3.インピーダンス:8Ω 4.入 力:250W(max) 5.音圧レベル:93dB SPL 6.寸法(最大値):W395/H590/D370mm 7.端 子:バナナ対応大型独立型 8.エンクロージャー:シナアピトン合板100%によるバスレフ型 9.仕 上 げ:クリアー70%艶有りウレタン吹きつけ仕上げ ![]() |