HS-500のオリジナル状態と補強後のエンクロージャー振動解析 バッフル板ユニット中間位置 側板中心位置 背板中心位置 下記の波形画像下のファイル名をクリックすると音声ファイルにリンクします(容量各約10MB)。 (上部画像はSP正面マイク収録した波形/下部画像は各部のエンクロージャー振動の波形) ![]() ![]() 補強前HS-500-バッフル板振動ー無伴奏第三第二曲 .wab 補強後HS-500-バッフル板振動ー無伴奏第三第二曲.wav 上下画像の比較から補強前は3KHz付近から上の減衰が目立つが、補強後には目立った部位は無いが全体的に振動が減少している事が判別出来る。 バッフル/側板/背板の全体に言える事から、補強後はスピーカーユニットの音に素直に比例したエンクロージャー振動と考えられる。 ![]() ![]() 補強前HS-500ー側板振動ー無伴奏第三第二曲ー.wab 補強後HS-500ー側板振動ー無伴奏第三第二曲ー.wav ![]() ![]() 補強前HS-500ー背板振動ー無伴奏第三第二曲ー.wab 補強後HS-500ー背板振動ー無伴奏第三第二曲ー.wav |
エンクロージャーの振動解釈 1.オリジナル状態と補強後のスピーカーユニットの収録音(L-chのみの音)を比較すると歴然と違いが分かる事と思います。 2.オリジナル状態では明らかに本来のチェロの音色(この比較用の曲)に付帯音が多くついています。 3.この付帯音でチェロの音色が変わるだけでなく音階も不明瞭になっています。 4.各部のエンクロージャーの振動音(R-chのみの音)のオリジナルと補強後の比較でもスピーカーユニットの音に 何らかの影響を与えているのではと想像出来ます。 5.補強はオリジナルに手を加える制約から簡易な加工を施しています。 6.L-101と同様に補強による振動抑制効果は未だ得られていません。 7.補強によってアンバランスな振動を整えた程度の効果を生んだかと想像します。 8.補強により音質は向上したのではではと考えます 9.L-101での振動の解釈と同様にエンクロージャには多くの改善の余地が有ると考えます。 10.オリジナル状態のエンクロージャー材料がかなり劣化しているのが気がかりです。 (センサーを貼り付けた粘着テープを剥がす時に板材もボロボロと剥がれます) 11.劣化前の音質は現在よりは遥かに優れていた事と思います(以前にHS-500に付帯音がついているなどと感じた事は有りません) 12.オークション等で劣化してしまった音しか知らない方は誤解されるのではと、それが気がかりです。 13.HS-500のコンディションを整えれば最新のスピーカーに勝る長所を多く持っていると信じています。 14.未だ先になりますが、ウッドウイル版のHS-500が完成しましたらここでの同様の解析を行ってみたいと思います。 |