黄金矩形、黄金分割

「黄金矩形は、矩形の形の中で、縦横の比率が最高のイメージとして、安定感と美的感
覚を与えてくれる形であって、ギリシャの時代から色々なものに応用されてきた。」その
作り方を紹介します。

 
黄金分割(黄金矩形)について
  一つの線分を外中比に分割すること、ほぼ1:1.618となる。これを黄金比と言う。
    外中比=ある量が大小に二分され、その小さい部分と大きい部分との比が、大きい部分と全
  体との比に等しいとき、その両部分の比が黄金比となる。

1、ある正方形を黄金比に外比分割する場合の作図
    正方形ABCDの辺ABの中点EとCDの中点Fを求め、正方形ABCDの二等分線EFを
    引く。Fを中心として対角線FBを半径とした円を描き、線分DCの延長線上との交点をG
    とする。GからABの延長線上に垂線を引き、その交点をHとする。長方形AHGDが外比
    分割された求める黄金矩形である。
 
                                [証明]

 BH:AB=AB:AH・・・・・・・(1)を証明する。
 正方形ABCDの一辺を2と仮定すると
 BH=√5ー1,   AB=2,   AH=√5+1,
 (1)式を証明するために
 AB・AB=BH・AH  となればよい。
 左辺=AB・AB=2×2=4・・・・・・・・・・・(2)
 右辺=BH・AH=(√5ー1)・(√5+1)
     =5ー1=4  ・・・・・・・・・・・・・・・・(3)
 よって(2)=(3)、左辺=右辺となり(1)式が成立し
 長方形AHGDは黄金矩形である。

2、ある正方形を黄金比に内比分割する場合の作図
    正方形ABCDの辺ABの中点EとCDの中点Fを求め、正方形ABCDの二等分線EFを
    引く。Fを中心としてFDを半径とする円を描き対角線FAとの交点をGとする。次に、A
    を中心として半径AGの円を描き、線分ABとの交点をHとする。Hから線分DCに垂線を
    おろしその交点をIとする。長方形AHIDが内比分割された求める黄金矩形である。
   
                                [証明]

 HB:AH=AH:AB・・・・・・・・(1)を証明する。
 正方形ABCDの一辺を2と仮定すると
 HB=2ー(√5ー1),   AH=√5ー1,   AB=2
(1)式を証明するために
 AH・AH=HB・AB となればよい。
 左辺=AH・AH=(√5ー1)・(√5ー1)
     =5ー2√5+1
     =6ー2√5=2(3ー√5)・・・・・・・・・・(2)
 右辺=HB・AB={2ー(√5ー1)}×2
   =4ー2(√5ー1)=4ー2√5+2
     =6ー2√5=2(3ー√5)・・・・・・・・・・(3)
 よって(2)=(3)、左辺=右辺となり(1)式が成立し長方
 形AHIDは黄金矩形でる。

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