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 こうした集団自決の悲劇や、日本兵による住民虐殺の事実をレポートした著書が、今回、私がこの企画のタイトルに頂戴した「沖縄戦を考える」です。著者の嶋津与志さんが丹念に取材を重ね、忌まわしき過去に対する住民の重い口から出た知られざる戦争の真実を克明に記しています。この本を帰りの空港ロビーで購入し、帰途の間に一気に読みました。著書の内容のほとんどは、私が今まで知り得ることのできなかったことばかりで、重く心に残りました。
 沖縄は6月23日を「沖縄戦集結の日」としています。当時の軍総司令官が自決した日なのですが、嶋さんは著書のなかで一石を投じてます。「将軍の命日をもって沖縄戦の記念日とした点に問題がある」との指摘です。賛否両論あろうかと思いますが、大事なことは沖縄で何があったのか、その事実をしっかりと心に刻むことでしょう。

 

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