BMW R1100RS 1999model | |||||
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SPECIFICATIONS [ R 1100 RS ] | |||||
発売時価格(税抜) | 182万円(ABS装備車) | ||||
196万円(フルカウル+ABS+CAT装備車) | |||||
生産期間 | 1993〜2001年 | ||||
エンジン形式 | 4ストローク水平対向2気筒 | ||||
バルブ | 1気筒4バルブ | ||||
総排気量 | 1085 cc | ||||
ボア×ストローク | 99 × 70.5 mm | ||||
最高出力 | 90 ps / 7,250rpm | ||||
最大トルク | 95 Nm / 5,500rpm | ||||
圧縮比 | 10.7 : 1 | ||||
冷却方式 | 空油冷 | ||||
バルブ駆動 | HCコントロール | ||||
気化器 | 電子制御式燃料噴射(モトロニックMA2.2) | ||||
燃料カットオフ機能付 | |||||
クラッチ | 乾式単版 | ||||
ミッション | 5速 | ||||
ギアレシオ (1〜5速) | 4.16 / 2.91 / 2.13 / 1.74 / 1.45 | ||||
ファイナルレシオ | 2.81 : 1 | ||||
点火方式 | モトロニックMA2.2 | ||||
オルタネータ | 700W | ||||
バッテリー | 12V-19Ah | ||||
全長×全幅×全高 | 2,175×735×1,286mm | ||||
ホイールベース(空車時) | 1,467mm | ||||
シート高(空車時) | 780 / 800 / 820mm | ||||
燃料タンク容量 | 23L (リザーブ容量4L含む) | ||||
車輌重量(装備重量) | 239kg | ||||
最高速度 | 215km/h以上 | ||||
燃費(90km/h走行時) | 21km/L | ||||
ISOモード100km定速走行 | |||||
燃費(120km/h走行時) | 17 km/L | ||||
ISOモード100km定速走行 | |||||
燃料 | 無鉛プレミアムガソリン | ||||
フレーム | 3ピース・荷重分担式フレーム構造 | ||||
フロントサスペンション | BMWテレレバー(モノショック) | ||||
センタースプリングストラット | |||||
ステアリングダンパー装備 | |||||
サスペンションストローク(フロント) | 120mm | ||||
リアサスペンション | BMWパラレバー(モノショック) | ||||
センタースプリングソトラット | |||||
肩持ち式スイングアーム | |||||
サスペンションストローク(リア) | 135mm | ||||
駆動方式 | ドライブシャフト式 | ||||
フロントブレーキ | 油圧式フローティングダブルディスク | ||||
4ピストン・キャリパ | |||||
リアブレーキ | 油圧式シングルディスク | ||||
2ピストン・フローティングキャリパ | |||||
ブレーキパッド | 焼結メタルパッド | ||||
ホイール | 3本U型スポーク | ||||
キャストホイール | |||||
ホイールサイズ(フロント) | 3.50-17 | ||||
ホイールサイズ(リア) | 4.50-18 | ||||
タイヤ | チューブレス | ||||
タイヤサイズ(フロント) | 120/70 ZR17 | ||||
タイヤサイズ(リア) | 160/60 ZR18 | ||||
R259系 1100ボクサー | |||||
1993年にリニューアルされた、水平対向2気筒空油冷4サイクルSOHC4バルブ1085ccエンジン。最高出力は90ps /
7,250rpmで、最大トルク9.7kg-m / 5,500rpmを発揮し、従来のOHVボクサーエンジンよりもパワーで50%、トルクで20%アップされている。さらに点火系とインジェクション・システムをデジタル・モーター・エレクトロニック(モトロニック)・システムで集中的にコントロールし、高いパフォーマンスを実現。全てが一新されたブランニュー・エンジンとなった。このエンジンは、クランクケースからチェーンを介してシリンダヘッドに配置されたカムシャフトを回転させ、極めて短いプッシュロッドを押すことでロッカーアームを可動し、4つのバルブを駆動する、BMW独自の特殊な構造となっている。カムがピストンより上(外側)に位置するため、“ハイカムシャフトOHVエンジン”とも言える。ちなみに“R259”とは、もともと新型ボクサーエンジン開発当時のプロジェクトコードのこと。 (出典 © BikeBros.inc.) |
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BMW・Rシリーズの歴史(ウィキペディア) | |||||
出会い | |||||
22歳でバイクに目覚め、クォーター遍歴していた頃会社仲間のツーリングにBMW R100RSを駆る先輩がいた。高価な外車を前にその存在感に圧倒された思い出がありました。時代はまだ西高東低の時代で雑誌等での取り上げ方はやはり一目置いた存在でした。 R100RSはバイク量販店のバイクウォッチングしていると目に留まる存在でした。よく売れたR100RSの中古は結構こなれた値段だったのでいつかはハンスムーとデザインのフェアリングに収まってみたいと思っていました。 ビックバイクに乗るようになり快適で高性能な国産車を愛用するようになり、その中から1200ロードスターとの出会いがありバイクライフの幅は広がりました。 ショップ仲間の一人にBMWに国産車からBMWへの傾倒を見ていて、バイクとしては高額なBMWは高嶺の花、かつての中古のR100RSへの憧れを思い出していました。 そんな思い出を回想している時分に、バイクをリタイアする人の放出R1100RSの話しがあり、R100RSへの憧憬と、BMWのテレレバーやパラレバーといった足回りや成熟したOHCボクサーツインへの好奇心がR1100RSに思いがフォーカスして購入を決めてしまった。そして提示された価額が相場を大きく下回っていたのが、このチャンスを逃したらBMWに乗る機会はないのではという思いが追い風となった。 実車を見て乗りっぱなしの1999年モデルのR1100RSは見た目はやつれているが、パニア三点セットにETCを装備し、バイクカバーまで附属していた。 ニュージェネレーションのRシリーズの現代のR1200に繋がるOHC化したR1100はインジェクション、ABS、テレレバー、パラレバーとBMW独自の進化を有する。BMW=ボクサーツインというステレオタイプなイメージとBMW独自のしなやかな足回りへの好奇心には抗えない思いがある。いつまでビックバイクを楽しめるか分からない。個性的なバイクを楽しみたい思いが出会いを奏でてくれたのだと思う。 |
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ライフスタイル | |||||
FJR1300はスタータクラッチが限界に達したXJ750Eの代替として導入された。TMAXはスクーター趣味の昂揚から導入された。XL1200Rはバイク原点回帰として導入された。そしてR1100RSは想定外に導入された。 1999年モデルのR1100RSを斡旋されたときに過ぎったR100RSへの好奇心と提示された価額に条件反射してしまった。 R100RSはバイクを乗り始めた頃のステータスシンボルとして神格化されたバイクの一つだった。世界にはこういうバイクもあるのだという私の生活との接点のないリアリティイーの欠如した存在だった。 R100RSの進化版のR1100RSと出会い潜在化していた好奇心がフラッシュバックした。実車を見ると実に面白い構造をしている。これは日本人の発想ではない。アメリカでもない。ハーレーダビッドソンのクルーザーというスタイルは全国産メーカーがコピーするほどの普遍性をもっている。しかしこのBMWのRシリーズは嘗てはコピーマシンがあったが絶滅した。Rシリーズは進化を続けR1100RSは現行のモデルのリファレンスだ。RシリーズがS、RS(現シリーズから除外)、ST、GSという方向性の異なるシリーズ化をしている。ハーレーダビッドソンが基本的構成を変えず、クルーザーの豊富なバリエーションというシリーズ化しているのと対照的だ。国産メーカーのバイクのシリーズ化が酷似するのは自己主張の薄い日本の文化性だろうか。 R1100RSはRシリーズ中SとSTの中間的スポーツツアラーにあたる。現在所有のバイク中最もスポーティーなポジションとなる。シートが3段階の調整機構があり、LOWだと足つき性は良いが少々膝がきつくなり、HIGHだと膝に余裕が生まれるが前傾が最もきつく足つき性もつま先立ちになり、MIDの双方の中間的なポジションで使用している。ニーグリップも違和感がない。というのも、FJR1300はエンジンと一体化したフレームが熱くなり夏場のニーグリップに難があり、XL1200Rはステップとタンク、クルーザーの特徴的エアクリーナーの関係でやはりニーグリップには難がある。TMAXはそもそもニーグリップがない。唯一R1100RSがニーグリップできるバイクとなり、ポジションは真性スポーツバイクだ。 ボクサーツインはXL1200RのポップなVツインとは対照的に良く調教されたジェントルな振動とエキゾーストノートを持っている。ポップなXL1200Rはファンキーな走りを提供してくれるが120km/hまでが限界。それ以上は振動がモチベーションを阻害する。R1100RSはアウトバーンを想定し200km/h迄の快適性を保障する。また足回りは高速安定性を担保し、フェアリングはエアプロテクションでライダーの疲労を軽減してくれる。そういう意味では下道から高速まで守備範囲は広い。 道具は旅の風情を守り立てその時にしか味わえない出会いを醸しだす。R1100RSが提供するプレゼンスがどう旅を演出し新たな境涯を開示するか楽しみだ。 |
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