uraエンターティナー・クローズアップ tawagoto
ろう・ふぁみりあ
もはや恒例となった、uraエンターティナー・クローズアップ。
今回は、"Authentic People"(*注1)でSSS(*注2)に初投稿を果たしたプログラム28先生の書かれた後書きのパクリんぐ戯言だ!
"タイクーンの騎士"(*注3)でネット物書きとしてデビューし、いまだ連載を続けるさなかに投稿された作品。
その作品について本誌編集者が、貸し本屋の店員に迫る!(文中敬称略)
特に理由はないんですよ。
ただ、チャットにいったことだけは少々あるかな、と。
――今日は、お忙しいところをありがとうございます。
ろう・ふぁみりあ(以下ろう):いや、いいんですけど。
――早速ですが、今回の作品"Authentic People"について聞いてみたいですが、よろしいですか?
ろう:その前に、アイスコーヒーお代わり頼んでもいいですかね?
――ダメです。
ろう:すいませ〜ん、コーラ一つ追加お願いします!
――コーヒーがダメって意味じゃなかったんですが。・・・そもそも、この作品はいつ頃読み始められたんですか?
ろう:さあ、いつだったか忘れましたが。一ヶ月以内だと思います。
――はあ。何時頃でしたか?
ろう:えーっと、チャットやってましたからねぇ。たしか夜だったですよ。
――つまり、チャットをやりつつ読んでいたと?
ろう:まあ、そういうことになりますかね。
――チャットはお好きですか?
ろう:その日の気分です。
――ああ、私とは趣味が合わないですね。
ろう:さいですか。
――ええ、まったく。それはそうとして、今回は何故現代日本モノをお読みになったんですか?是非お聞きしたい。
ろう:ホントに聞きたいんですか?
――本当はあまり聞きたくないです。
ろう:そうでしょうねえ。
――それで、どうして今回は現代日本モノをお読みになったんですか?
ろう:特に理由はないですよ。
――ないんですか。
ろう:強いて言うならそのチャットの時に、作者様に見せられたことだと自分では思いますね。
――私にはそうとは思えないんですが。
ろう:他の理由が思いつくなら教えて欲しいもんですが。
妙に物語を読みたくなる、人の読んでない本でもを読みたがる。
それもこれも、オイラが変人だからなんでしょうね。
――次は、作品の内容についてなんですが。
ろう:なんなりとどうぞ。
――作中に登場する街、あれはどこをモデルにして書いてらっしゃるんですか。
ろう:作者様に聞いて下さい。駄目ですか。
――駄目です。
ろう:どうしてですか?
――岐阜に大型のショッピングセンターやら高層ビルやらが建っているわけがないでしょう。そもそも岐阜には駅前という言葉すらない。・・・・・・などと、岐阜県民の作者に言えないじゃないですか。
ろう:失敬な。ビルぐらいありそうですよ。駅前だってあるみたいですし。新幹線もちゃんと停まるようです。
――そうですか。てっきり過疎地かと思っていましたが。
ろう:過疎地でしょうね。
――ああ、やっぱり。
ろう:実はね、まあ、地方都市に必要なのは人口よりも、やっぱりつまるところお金なんです。お金で買えないモノってあまり知らないから(笑)
――地獄の沙汰もなんとやらですね。
ろう:そこまで言うことないでしょう。それは酷すぎだ。いくら何でも逆ギレしますよ。
――逆ギレかい。それはそうと、作品の雰囲気が前作とはずいぶんと変わりましたね。
ろう:ちょっとすいません。オイラ昼飯まだなんで、この辺で注文していいですかね。
――勝手にして下さい。
ろう:あ、じゃあ、スペシャルランチセットA三人前とドリンクバーをお願いします。
――それで、作品の雰囲気が前作とはずいぶんと変わりましたね。
ろう:そりゃまあ、一人称と三人称使い分けるの初めて見たいだし。現代日本モノってこともあるんじゃないですか。
――まあ、そこまで変わりゃ作風変わるのも当然ですね。じゃあ別に意識してたわけではないと。
ろう:どうなんでしょうね。作者様に聞いてくださいよ。
――さあ。あと時間がないんで回して行ってもいいですか。
ろう:ヤです。
――今回の小説は主人公以外のキャラクター… 犯人の作家のことですが、彼に結構スポットが当たってますが、これはどうでしょう。
ろう:シカトかよ―――えーと、なかなか良かったですよ。
彼がいかなる理由で凶行に走ったのか。そこらへんが深く読めて・・・なんていうんですか?
―――感情移入・・・そう、犯人に対して感情移入、共感できて物語に深く入り込めたと言うか・・・
――なるほど、犯罪者の素質があるってことですね。
ろう:そういう捉え方しかできなんですか。まあいいですけど。
――つまり、貴方がもしまかり間違ってプロ作家デビューなんぞしたらああなってしまうと。
ろう:違います。
――でも、そういう視点というのは、他の作家さんには少ないですね。
ろう:そうですね。捜せばあることはあると思いますが―――などと思ってしまうのは、オイラが本の虫の変人だからですかね?
――ああ、確かに変人ですね。
ろう:あなたに言われると癪だな。でも、いつでもどこでも本を読んでるって言うのは、オイラがそれだけ変人だと言う自覚はありますが。
短編小説って、どうしてか、惹かれるんです。
――次回作の感想はおありですか。
ろう:今のところ表だった感想はないですね。あるワケないですけど。
――まったく知りたくもないですが。一応仕事なので聞きましょう。どんな作品になりそうですか。
ろう:あなたもずけずけと物を言う人だな。
――どんな作品になりそうですか。
ろう:そうですね。今回と同じく現代日本モノだと思います。
――短編ですか?
ろう:短編もないことはないですけど、今書いてるのは連載物ですよ。
――ああ、時間がないので。一体、何故そう思います?
ろう:プログラム28さんがあとがきで言ってたし。
――大変よくわかる一言ですね。
ろう:さいですか。
――作者のプログラム28先生に対しては?
ろう:ま、とにかく頑張って書いて下さい、連載を始めるならキッチリ完結させてくださいね、程度ですか。
あと、こんなモノ書いてる使い魔に個人的私怨を持つのは勘弁して下さいとか。
――保身的ですね。
ろう:そうですよ。
――最後にもう一つ。こんなモノ書いてて楽しいですか?
ろう:ええ、とっても。
――それでは、お忙しい中今日は本当にありがとうございました。
“01/07/24―――国道20号沿いの某ファミレスにて”
注1・・・"Authentic People"
プログラム28さん作の傑作中編小説。
“一人の浮浪者に、或る少年が刺された話”
一言で言ってしまえば、ただそれだけの話であり、ストーリー性も何もない物語である。
・・・が、この小説の面白さは、指された被害者である少年と、刺した加害者である浮浪者―――に扮した作家の今までの物語にあると私は感じた。
やるべきことがあるはずなのに、それを放ったらかしにしている――その想いを自覚している少年の物語と。
栄光の代価として、求められる苦しみを手にした作家の物語。
その二つが“死”という形で衝突し、そしてそれぞれの結末を導き出す。
・・・なんて。
まあ、カッコつけてみましたが、オイラの受けた印象はこういうものです。
てゆか、本当に「少年が刺されて、犯人は自殺してハイ終わり」な物語なんですよね、コレ(くをら)。
だけど、そこに少年と作家二人の思い、というか考え―――うーん、ちと陳腐ですが“物語”があって、その深さにすっごく引き込まれてしまいました。
一人称と三人称の使い分けも良かったです。
“区別”が出来たもので、二人の異なる物語を混乱せずに、それぞれ素直に読み込むことが出来ましたし。
恭二と灰香。
この二人は、これからいったいどうなるのか―――うん、きっとずっと二人で行くんでしょね。どこまでも。
とっても、面白い物語をどもでした、プログラム28さん♪
・・・あ、あとがきもウケましたよー。すっごい悪ノリ(苦笑)。
とゆわけで悪乗り返しです(おひ)(いやぁ、だってこういうモノやられると、負けず嫌いな自分としては対抗しないわけには云々)。
注2・・・“SSS”
言わずと知れた―――つーか、まさかこれ読んでる人で知らんと言う人は居ないでしょうけど。
ろう・ふぁみりあのホームページの名前。
目標は、貸し本屋やら古本屋のように、いろんな物語が置いてあるページ。だそうです。
注3・・・“タイクーンの騎士”
SSSのリンクから行ける、「N.P」にて連載中のFF小説。
ステラとサカトの迷コンビが、ドタバタコメディを繰り広げる刑事モノ。
「オリジナルキャラが違和感なく映えるFF」とはそれを読んだ使い魔の弁。