差出人: Takagi [Haruru@swm.root.or.jp]
送信日時: 2000年8月8日火曜日 16:32
件名: げひら的観戦記(8・5 ガンバ大阪vs清水エスパルスat日本平)

<RESULT>
<得点者>82分・久保山(アレックス)86分・小島(ダンブリー)96分・市川V(大榎)
<メンバー> 
    
    ブーレ   吉原

        二川
山口貴          ビタウ

        稲本

鈴木             柳本

    宮本    ダンブリー
     (CAP)

        都築      (途中出場、小島、森下、松波)

<げひら的MIP>神がかりセーブ連発!PKだけじゃなく、1−1ストッパー都築竜太(りょうた)
<文章方針>卑屈にはならぬよう・・・。

 むむむ、絶句。目の前でVゴールを決められたのはやっぱりショックでかかった・・・。
 とはいえ、相手は調子がこれまで上がらなかったとはいえ、強豪エスパルス。しかもアウェー(エスパルスのホーム)での試合。僕もガンバの次に好きなのはエスパルスなのでエスパルスサポとして観戦した事も今年は2試合あるんだけど、(片方はホーム、片方はアウェーゲーム)、エスパルスのサポーターは凄くイイ。まとまっているし、揃っている。本当に地元の人たちが、企業たちが支えている。よく「サポーターは12人目の選手」だと言うけれど、エスパルスのサポーターは14人目ぐらいまでの役割をになっているようにも感じる。今回は競技場までエスパルスサポのせりせり(仮称)と”エセ”エスパルスサポのなをき(仮称)とともに乗り込み(かたや2人はエスパルスユニ着用、僕はもちろんガンバユニ着用だったのでその3人が一緒に歩いてるさまはちょっとおかしかったかも)、もちろんゲートをくぐったらそれぞれのサポーター席に分かれて(ほとんどがエスパルスサポだったけど)応援ということになった。僕は例によって稲本のホームページ関連の人たちに混ぜてもらう。

 セカンドステージは好調のガンバ。でも内容がイマイチともなってこないという声はよく耳にしていた。若い選手が多く、調子の波が多いのもあると思うが6勝1敗という結果は効果的に働いてくれている外国人ばかりのせいではないだろう。内容はともかく、あきらめない姿勢と、粘り強さが出てきた証拠だと思う。でも試合によってスリーバックにしたりフォーバックにしたりとどうもシステムは安定しない。
 試合開始が近づくにつれてエスパルスサポのテンションもヒートアップ。ガンバサポはもう大分おなじみだと思うけど2つに分かれている。今回はその片方と一緒に応援した。おかげでいくつか歌は覚えたけど。でもいつもながら「一つになる日はこないのかなあ」と思う。同じチームを応援してるんだから・・・とは思うんだけど、なかなか一筋縄ではいかない問題なのかなあ。

 スタメンは前節のFC東京との「2位対決」とほぼ同じ、イエローの累積で出場停止になった新井場に変わって左サイドには鈴木が入った。4−4−2のシステム。ツートップはニーノ・ブーレと吉原。コジと松波がベンチからスタートなんて他のチームから見たらなんてぜいたくなフォワード陣、といつも思ってしまう。エスパルスもほぼフルメンバー。そしていよいよ試合が始まる。鈴木と安永がなんか話していたけどそういえばこの2人マリノスでいっしょだったんだなぁとなんとなく感心。

 そしてキックオフ。サッカーダイジェストによれば前節のディフェンス陣は相当良かったという。ツネさんも「ラインを積極的に上げることを第一に考えた」とインタビューに応えていたが、それは前半にもかなり見られた。こんなにサクサクと相手にオフサイドの山を築かせるガンバは初めて見た。エスパルスの持ち味はやっぱりアレックスを中心としたサイド攻撃ではあるけれどもそのアレックスを何度もオフサイドで封じる。ここで短気なアレックスがキレてレッドカードでももらっていたら展開は変わっていたかもしれないが(イエローはもらっていた)、イラつかせる効果はあったと思う。
 しかし、圧倒的に支配される中盤。なんでだろう。イナもカットは冴えていたと思うんだけど。いくらラインコントロールが冴えてるとはいえ、裏へのパスをぽんぽん放り込まれたら全部をオフサイドを取る事はもちろん不可能だ。もうちょっとパスの出所にプレスをかけられなかったのだろうか?と思ってしまう。そんな中で何度か訪れたエスパルスの決定機はキーパー都築の神がかりのセーブで防ぐ。折り返しの時点で0−2くらいで負けてても仕方なかったというのが見ていた感想だった。左右のサイドバックが面白いように裏を取られるんだもん。何度タメ息をついたか・・・。
 それに引き換え攻撃はほとんど形を作れないまま前半が終わってしまった。単調。イナももうちょっとロングボールを配給するとか何か手を打って欲しかった。圧倒的にエスパルスペースで前半終了。

 そして後半開始。メンバーは代わるわけではなくそのまま。それで引きずるように試合内容もそのまま。都築のファインセーブにのみ沸くガンバサポ席。これでは悲しい。吉原コータもほとんど持ち味を出すことなく、そして引き出してもらうことなく交代。二川もあまりボールに触れず。司令塔が封じられては攻撃も厳しい。ビタウ、ブーレもイマイチ動きがきれていないような感じ。どうもリズムが悪い。
 ・・・と、思ってたら先制弾を食らう。しかも決めたのが「ゴール決めたら不敗」の久保山。時間帯も後半40分近かったし、嫌な予感がよぎった。でもそこまで意地で守っていたセンターバックコンビとキーパー都築は決して責められないよ。
 でも、それを途中交代のコジが打ち破る。でもその前あたりからやはり途中から入った松波が攻撃にリズムをもたらす。それまでの単調な攻撃がちょっと良くなりつつあったその時、右サイドでディフェンダー2人を個人技でかわしたダンブリーがゴール前に折り返し、そこにコジのヘッドが炸裂!やっと見ることが出来たまともな攻撃がゴールネットを揺らした。歓喜。先日のF・マリ戦の”奇跡の”逆転劇を思い出してヒートアップ。
 ・・・が、イマイチ流れを持ってこれない。ガンバペースにはならない。もどかしいまま延長に。そして市川のVゴール。涙のヒーローインタビューは分かるけど、泣きたいのはこっちだった。
 救いはアントラーズも引き分けて、他の上位チームも軒並み敗れたためまだ2位にいられたこと。次のサンガ戦はイナのJ100試合目のメモリアルゲームだし、ぜひ立て直して勝利で飾ってもらいたい。そのためには若き司令塔二川を周りがどれだけ生かせるかだろう。そして出場停止のビタウに代わって右サイドに入るであろう森下の身体能力を生かせるロングパスを放り込むのも策だと思う。

 しかし、どうもカードをもらう枚数が多いガンバはここから苦しくなりそうだ。大事な時期にベストメンバーをケガでなくて組めないのはかなり痛いことだと思う。フェアプレープリーズ。