差出人: Takagi
送信日時: 2000年11月20日月曜日 22:21
件名: げひら的ナマ観戦記(11.18 ガンバ大阪vs名古屋グランパス)

<Result>2−1 得点者:小島新井場?)、ブーレV(山口
<メンバー>

      
吉原   ブーレ
      (→
松波)  
         
     
山口貴    二川
            (→
小島)   
         イナ
新井場              柳本
     木場  宮本 ダンブリー

         都築

<げひら的MIP>ベテランの味、
松波
<文章方針>あ〜よかった♪幸せ♪

 
 「
ブーレV弾1差追撃」19日の毎日新聞のスポーツ面の見出しだ。首位を守ったアントラーズよりも扱いが大きかった。それが何よりも幸せだったよ。
 前節柏戦で
ビタウが痛恨のレッドカードで退場になり、ホンミョンボ&ファンソンホンのコリアンコンビに振り回されて痛い敗戦を喫して首位を明け渡したガンバ大阪、しかしまだ勝ち点1差の2位。3位柏とも勝ち点1差。優勝争いはこの3チームにほぼ絞られた感が強くなった。残りは(18日の試合も含めて)3試合。さあ、正念場、首位争いのふるい落としのスタートだ。鹿島アントラーズはサンフレッチェ、柏レイソルは川崎フロンターレ、そしてガンバ大阪は敵地で名古屋グランパスと対戦。もうここまできてホームだアウェーだと言ってはいられない。それぞれに「負けてはいけない相手」負けたらもう脱落ともいえる重要な一戦だった。

 長野よりも暖かいとはいえ、名古屋は晴れ間が射したり隠れたりの肌寒い気候。僕も「アウェーで負けてはいけない」と名古屋テレビ塔のある栄の街やスタジアムに向かう地下鉄でもガンバユニで歩いた。一緒にスタジアムに行ったグラ(ンパス)サポ(−ター)の友人なんかから「刺されるぞ」と言われたりしたけど(笑)。それでも地下鉄の中には大きなシャチのぬいぐるみ(←グランパスのマスコット)を連れた(?)おねえさんが乗ってたりして敵地気分を味わった。
 もちろん試合はその友人達と一緒に見るわけもなく、いつもながら
イナのホームページ(に参加している)の方々に混ぜてもらう。ちょっと風が強かったが、わくわくしながら試合開始を待った。景気付けに売り子の兄さんからビールを買ったら紙コップはグランパス柄だった。「むむっ!」と思ったが一緒に座った人たちから「グランパスを飲むってことだよ」とナイスなフォローが入って「それもそうだね」と飲み干したらビールが冷えていて寒くなった。でもぶるぶるしてたらすぐ酒がまわって温まったけど(笑)
 2派に分かれているガンバのサポーターグループも今回は流石に優勝も見えていることもあって人数もいつも(のアウェーの試合)よりも多い感じ。バックスタンドはガンバファンが多く、そこまで赤く染められる事はなかった。
 
 そうこうしてるうちにセレモニーの始まり。気づけばスタンドはかなり埋まっている。僕らのいるアウェーゴール裏以外はほぼグランパスファンの様相。負けないぞと思う。でも今年の僕のガンバのナマ観戦時の成績は1勝3敗。それだけは目をつぶった(笑)。
 今回のスタメンはメンバーは出場停止の
ビタウに代わって木場が入って、予想通りのメンバーだった。でも木場イナのダブルボランチかと思いきや木場はディフェンダー登録。登録上は木場ツネさんダンブリーのスリーバック。でもミッドフィルダー登録の新井場柳本はサイドハーフというよりもサイドバックに近いポジション。つまり最高5バックまでいけますよ、という守備重視の姿勢かな、と思った。
 他のメンバーはというと中盤の底は
イナのワンボランチ、いつもなら左のサイドハーフの山口貴が中に入ったポジションで二川と2列目で並ぶ。ツートップはここのところの常連スターターのコータブーレ。そういうわけで一応登録上は3−5−2だけれど5−3−2に近い形だった。
 グランパスのスタメンはロペスも古賀も岡山もホミルドもウェズレイもいなかった。岩田なんていう(失礼だけど)初めて名前を聞く選手も出ていたから。でもキーパーは楢崎、ボランチには山口素(イナとの新旧代表ボランチ対決でもあった)、そしてなんと言ってもピクシー(ストイコビッチ)がいる。何よりもピクシーがいる。それが怖かった。また、ピクシーが日本にいるうちに一度ナマでプレーを見たかったというのもあった。まあ、調子に乗せて負けたら元も子もないなあ、とは思ってたけど。

 そしてキックオフ。ガンバも無難に立ち上がったように見えたが、10分ぐらいから明らかにグランパスに試合を支配される。
 どうもガンバのボールになってもフォワードまでボールが渡らない。途中で拾われるか、カットされて気が付いたらまたグランパスが攻めている。ガンバにしてもディフェンスに人数は割いているはずなのに、やっぱりピクシーなどを起点に裏を狙われ、サイドを破られる。そしてディフェンダーや
都築のクリアにばかり拍手を送っていた前半20分、ゴール前を崩され、グランパスのフォワード原の放ったシュートは柳本の足に当たってコースが変わり(僕には変わったように見えた)、逆を突かれた都築を、そして僕らガンバファンをあざ笑うようにゴールネットが揺れる。ホームのグランパスに先制されてしまった。ここで嫌な予感がよぎらなかったと言ったらそれはウソになる。
 しかしそこからもグランパスペース。ガンバは攻撃も左の
山口から新井場に開く、あるいは右の二川から柳本に開くという至って単調な攻めの繰り返し。そのためグランパスも守りやすかっただろう、新井場柳本も簡単にサイドバックにつぶされていた。また、たまにフォワードにボールが出ても(自分で「ポストプレーより足元のプレーの方が得意」と言っているとはいえ)ブーレも身長のアドバンテージを生かせずにことごとく競り負け、イラ立っているのかなんか気持ちの入らないプレーを見せて、サポーターとしては不満な内容だった。
 どうも守備でも攻撃でもガンバの選手はボールサイドにばっかり人が集まってしまって、そこからが後手後手になってしまっていた。特にグランパスの守備ではボランチのウリダのポジショニングが良くて、ことごとくパスをカットされたりして、点を取れる気が全然しない。むしろ何度も失点に繋がりそうな危ないシーンが展開される。そこはなんとかディフェンス陣が持ちこたえたが、まあ審判の「アウェーの笛」もあって全くペースをつかめないまま、0−1で前半終了。1本しかシュートも放てない残念な展開だった。
 僕も前半は上半身はユニフォームだけで応援していたが、さすがに寒かったのでハーフタイムには長袖Tを下に着た。でもイナは一人だけ半袖で試合をやっていて、「若いなあ」と思った(笑)。

 しかし、そのガンバが後半から息を吹き返す。スーパーサッカーによれば、「後半はグランパスの組織が崩れてきた」とのこと。スタメンクラスが何人も出なかったのが大きかったのかもしれない。とはいえ、1本しかシュートの打てなかった前半がウソのように後半は攻めまくった。
 また、早い時間に
コジ松波を相次いで投入したベンチワークも正解だったと思う。「持てる」コジと「タメを作れる」松波のおかげでいいリズムを作れた。フォワード王国の本領発揮だ♪特にオフェンスメンでは前半はほぼ空回りに終わった両サイドも機能し始める。不思議な事にそうやってリズムが出来てくると守備でもほつれが消えてきて、危ないシーンは殆どなくなる。
 そして遂に後半29分、
イナから左サイドのスペースに目の覚めるようなパス。それを山口が拾って新井場イナ新井場とつないでシュート。その強烈なシュートはバーに嫌われたものの、コジが体ごとで押し込んで同点!!スタンド歓喜。同点!同点!
 そこからも3トップ気味の
ブーレコジ松波が時には誰かがサイドに開いたりとフレックスに動いてグランパスディフェンスを翻弄しながらペースを完全に掌握。後半のうちに勝ち越せそうな怒涛の攻めだったが、楢崎のナイスセーブもあったりして勝ち越しはちょっとだけ延長に入ってしまった。
 でも延長すぐの
ブーレのVゴール。山口のパスカットからのボールを受けてディフェンダーと楢崎もかわしてゴールに流し込むテクニカルなゴール。やっと魅せてくれた。勝ち点は2だったものの後半からは負ける気は全然しない勝利だった。

 残りはあと2試合。次はとにもかくにも首位アントラーズとの直接対決。ガンバは出場停止の選手もいないし、幸いにも出場停止が1試合で済んだ
ビタウも帰ってくるからベストメンバーで戦えるし、アントラーズは平瀬がケガでガンバ戦の出場は厳しいという。これは追い風でしょう。
 でも
ビタウが入ると今回のフォーメーションは難しい。同じフォーメーションで二川の位置にもともと前がかりのビタウを入れてしまうか、それとも2列目を1人にしてダブルボランチというのも面白い。でもダブルボランチだったらフォーバックで充分な気もするし・・・。あとは早野監督の決断でしょ。アントラーズはオフェンス力は高いので今回のような5バックも有効だと思う。
 そして調子に乗ってるナカタコージは親友
イナが、つぶす、と(笑)