差出人: Takagi Shigehira 件名 : 6月8日 〜♪ぼくらは海と青空に誓った〜 日時 : 1999年6月13日 14:22  ・・・もやーんと暑い。外は明るいが、一面に空は薄い雲をかぶっている。こんな 朝はいつの間にか雲がなくなっていて、大体とても暑くなっていくのだ。暑くなるの はお空の勝手だけれども、ならばせめて風をつけてくれ、と思う。暑い昼間、この6 人部屋を少しでも風が通るか通らないかは、過ごしやすさに大幅な影響を与えるの だ。  さすがに天気のいい朝はルームメイト達が動き出すのも早い。特に今朝なんかは僕 は8時に採血があり、それまで水が飲めないため、できるだけ布団とイチャイチャし てようと決め込んだ僕が一番遅かったんじゃないだろうか。僕が仕切りのカーテンを 開けた6時10分の時点では、もう他の5つは開いていたような気さえする。  ところで、最近触れていないルームメイトのことだが、大分入れ替わっている。今 僕の次に長いのはもう入院一ヶ月にはなるだろうKさん。そしてアオキさん。あと部 屋を色々移っているGさん。あとは隣のオヤジと、その隣のオヤジがいて、この二人 はまだ新入りの部類になろうか。いつしか平均年齢は結構上がっている。僕以外は皆 50は越えていそうだ。なんとなく、若者との会話が恋しい。なーんてちょっと思っ たりして・・・。唯一いた同世代の人もいつの間にか退院したようだ。  今朝もまた、採血のため、目覚めてから8時まで、すぐそこにある「ティオ」の ペットボトルに手を出せない「おあずけ状態」をくらい、そこまでの時間を「「ゼル ダ」で紛らわせながら、つぶし、8時ちょっと前に採血の行われる”中央検査室”に 向かった。しかし、そこでちょっとした手違いがあって、しばらく待たされることに なってしまった。いわゆる採血室は同時に3人が血を採ってもらうことができるのだ が、その採血台のところで、しばらく他の人の採血の模様を観察するような格好に なった。  ところで、血を見るのが嫌い、という人が僕の周囲には多くいる気がするのだが、 僕は割と平気だ。だから献血も全く抵抗はない。注射針も、平気。いつも自分の血管 から針を通して試験管(?)に血液が流れ込んでいくのを「あー今日は勢いがいいな あ・・・」とか思ったりしながら眺めているくらいだ。 採血にしても、一時間をかけて成分献血をすることを思えば、そのプロローグみたい なものだから、意識的には一瞬で終わるようなものだ。でも今日は不意に時間を持て 余し、他の人の血が抜かれる模様を眺めることになったのだ。これは新鮮、というか あまりちゃんと見たことがなかったが、あまりいい気分ではなかった・・・。人の 血っていうのはねえ。  そして無事(ちょっと時間がかかったが)採血も終わり、少し遅い朝食にありつい た。みそ汁がまだ温かくて良かった。それだけで、なんか満足。  今日の予定としては、相変わらず原稿のストック作り(しつこい?)。なんか嬉し いことに、ノートパソコンが来客を呼ぶ。マーフィーではないが。嬉しいことになか なかはかどらない。  あと、なんか今週は頭がぼーっとしていて、あまり文章(エッセイ部)書く気分で もなさそう。 ま、今日もパソちゃんが人を呼ぶのに不埒な期待でもしつつ、カタカタしようか。 ***************************           そういえば、「ふらちなロンドンブーツ」だと思ってた       S311号室より         たかぎ しげひら ***************************