差出人: Takagi Shigehira 件名 : 5月11日 「ももこのいきもの図鑑」サクっと終了。 日時 : 1999年5月27日 16:39  これは本当に”サクっと”エッセイだった。 悪い意味ではなくて、右から入って左から出ていく。という感じ。 でもテーマにハムスターなんていうのがあって、他の家族ほどではなかったが、死ん じゃって悲しかった、ハルちゃん(4月30日に亡くなったうちのペット)を思い出 した。   <夢2>  やっぱり今日も夢を見た。でも今日は割とマトモ路線の、3本立て風。 でも思い起こしてみると、今日の夢は、夢で夢が叶ったのだ。これはシゲヒラ史上初 のことのように思う。  夢って不思議なものだ。僕もよく見る。よく見るついでにイビキもかくし、寝言も 言う。さらに言うならば、寝相も相当悪い。中学の時などには、小さな二段ベッドで 寝ていたにもかかわらず、夜中目覚めると頭と足が180度回転した状況になってい て、そのまま寝たら朝には元通りになっていた、なんてこともあった。  大学時代にはサークルの合宿などで、しょっちゅう寝言のことで突っ込まれた。ネ ゴトゴロクを作られたこともある。それも夜中、たとえば「ビビンバ食べたい」とか 「浩三(仮名)は神だ」とか脈絡のないことを言うらしいのだ。 そんな夢、見た記憶もないのに。  でももしかしたら本当は見ているのかもしれない。いや見ているんだと思う。 かえって見てもいなくてそんな寝言が出てくるのだとしたら、俺は多重人格かもしれ ない。  よく、カラーの夢とモノクロの夢と見る人がいると言うけれど、果たして自分の夢 はどっちなんだろうと考えてみると、カラーのような気もするのだが、そうでないよ うな気もする。  夢を見ている最中は、自分がそこの主人公であり、カメラマンであることに何の疑 問もないし、そこに当然居て、体験しているという「実感」がある。でも目覚めて思 い返してみると、色も、温度も、匂いもなかったような気さえするのだ。  そして、大してインパクトのある夢でなければ忘れ去られていくのが常。 これがフィクションでもあり、ノンフィクションでもある自分専用のシアターの面白 いところでもある。おぼろげな記憶であるだけに、たぶん無意識のうちに、自分で筋 書きを加えていることさえあるようにも感じる。  僕は会話の中で自分の見た夢の話をすることが多い。今さっき書いたように多少の 脚色はあるかもしれないが、基本的には(当たり前だが)見た夢の話をそのまます る。それもだいたいが突拍子もない話や現実味のない話なので、喜ばれることが多 い。やっぱり、自分の話で人が大きく反応してくれるのは嬉しいものなので、僕も得 意になって話したりする。だから面白い夢はせめてその日のうちは覚えているように 朝食の話題にすることも多かったりする。  でもその結果(?)誰かに得意気に夢の話をする時、ちょっと不思議な気分に陥る ことがある。それは「この人、この話、本当は信じていないかもしれない」という気 持ちだ。 夢なんてもともとが不確かなものだし、事実、突拍子もない。そして、当たり前だ が、僕だけしか見てはいない。  ここが難しい。どこをどうほじくり返してみても、承認はレム睡眠中の僕しかいな いわけだし。たとえば、ショッキングな夢を見ながら台詞を寝言で口走り、それをた またま家族(あるいは彼女、友人)がしっかりと聞いている・・・ということでもあ れば別だが、万一そんなことがあっても、やはり頼れるのは自身のみしかない。(い ささかオーバーだが)  そんな事もあり、夢の話をしている時、どうも自分が疑われているかもしれない。 なんて思いがつい頭をかすめてしまうのだ。  まあ夢の話なんてそこまで考えるほどの話ではないのかもしれない。確かに、仮に 逆に誰かから夢の話をされたとして、おそらく僕は無条件で信用するだろう。  でも、なんか連日連夜夢のカーニバルみたいな時期があると、この流れで明日はこ んな夢を見れば面白いのに、とかは考える。でもそんな期待して眠った夜に限って、 大した夢を見ないものであり、そんな朝は作り話をしても面白いかな、なんても思 う。  確かに罪はないし、一瞬は楽しいかもしれない。でも自分の信頼度(?)にも関わ るし、結局は、しない。 一度やってしまうと、何か変な方向にエスカレートしてしまうような気がするのだ。 ・・・そんなこと考えているからこその、この被害妄想なのかもしれない・・・  でももしかして、夢の話、信じる派と信じない派がいて、それを見分けることがで きたとしたら、その人との仲良さ(これも曖昧な表現だが・・)のバロメーターに なったり、してね。  ・・ああ、前置き長過ぎ。なんかもう、後ろ置きみたいだが、3本立ての話へ。  夢が叶った夢。夢だか願望だか、それは「リニア試乗」だった。 今まで、必然のところで見る夢というか、たとえば「明日これをしよう」と思ってか ら寝ると、そのことをしている夢を見てしまう(?)事がよくあった。これは義務感 みたいな物がおそらく引き起こしているんだろうけれど、今日のリニアはちと違う。 これは明らかに願望だった。 舞台は明らかに都留の実験線だった。(山あいで、のどかで、トンネルもあったから だが・・・)。隣に東川(仮名)、東川(仮名)はデカかった。リニアは速かった。 500キロ以上まで一気に加速し、東川(仮名)と二人して大きく後ろにのけぞっ た。「スゲー」とか言ってた気がする。そしてリニアはトンネルに突入。そこで夢は 二本目へ。 僕は車の後部座席にいた。4,5人で乗っていた気がする。そのうちコンビニみたい な所に着いて、車を降りた僕は店の奥へ、奥へ。そしてその奥にあった戸棚にエロ本 を見つけ、ひたすら夢中で読みあさっていた。(この夢の伏線が、寝る前に読んだエ ロマンガなのは間違いない)そしてハッと気付いて、我に返る。いけね、みんな待っ てるんだった、と冷や汗をかきながら駆け出していく。と言ったところで2本目終 了。場面チェンジ。  次の舞台は、夜のオープンカフェ(あるいはメリーゴーランドの前。のような。何 かそこだけ妙に明るい野外)で、主役は中村あゆみだった。映像はなくともとにかく 中村あゆみだった。「なぜ私が歌を辞めたのか・・・」といった話をしていた気がす る。確かに昔はファンだったけど、今は残念ながら興味もない。  一体何だったんだろう。そういえば、3本通して隣に東川(仮名)はいた気がする し・・・ ***************************             S311号室より         たかぎ しげひら ***************************