差出人: Takagi
送信日時: 2000年7月22日土曜日 10:16
件名: You Know?<4>

 チャラリー 鼻から牛乳♪という歌を嘉門達夫が歌っていたのは知ってる人も多いと思うけど、ひさびさに昨日そういう瞬間を味わってしまった。なんとも自分が情けないその瞬間。
 とはいっても、僕の周りには最近世界中の、とまではいかないが東京都中の不幸は一身に背負わされているんじゃない?と思ってしまうくらい不幸が続いてる不遇のエリートリーマン・アブ(仮称)という奴がいるので、彼に比べたらまだまだカワイイ話ではあるけれど、まあちょっと恥ずかしかったので・・・。

 昨日はバイトは休み。ちょうど一番仲がいいタメの社員さんも休みだということが分かったので「遊び行きましょう」と約束していたのだ。でもそれは午後の話だったので午前中はぷらぷらとのんびり過ごした。
 で、昼飯を食って準備して出かける。昨日も例外じゃなく暑く、車の中も相当暑い。ぐげーっとうなりながら今日はどこに行こうかなあと考えた。・・・といって諏訪ではカラオケとボーリングとゲーセンくらいしかない。となるとドライブしながら何か探すのがいいかな、と思い、じゃ、ガソリン満タンにしておこうと思ってこの辺で一番安いガソスタに立ち寄る。それでもハイオク111円、でも激安。
 「いらっしゃいませー、ハイオクですか?」
 「はい」
 「現金でよろしいですか」
 「はい」
 給油口を開けて、ガソリンが注がれる音を聞きながら「入っても30リッターだよなあ」と考えながらサイフを覗い・・・・
 真っ青になった。札が1枚も入ってないではないか。焦った。アレ、確かさっき銀行でおろしてきた・・・・
 はっと気付く。そうだ、もう一個のサイフだあ!と。
 そう、仕事の日にもってくサイフと主に休みの日に使う大事な財布と、僕は2つを使い分けている。どっちも運転免許証が入るようになってるし、良く行く店のカードとかもサイフを代えるときに全部移すのだが・・・。単なるお札の移し忘れ。でもヤバイ、こっちのサイフには200円くらいしか入ってない・・・。
 というようなことを即座に考えて(焦ったときほど意外と頭は回転するもの)、とりあえず車から飛び出す。
 「す、すいません」
 「はい?」
 「現金の持ち合わせ、あると思ってたら入ってないんです・・・」
 「はぁ?」
 ガソスタのお兄さんの表情が一気に暗転。
 「止めて」と給油係(?)のおばちゃんに言ってから僕に向き直る。
 「今多分2000円分くらいだと思うけど、それもないの?」
 「はい」
 お兄さん、ちょっと困っている。
 「あの、今からカードで払うというのは・・・?」
 「ダメだね。現金でやってるから」
 ・・・
 「じゃあ、この近くにATMってありましたっけ?」
 「橋の向こうに某銀行があるよ」

 つまり、現金をおろしてきて払うしか方法がない。車で行けばすぐのところにある銀行も、この状況では車は使えないし、足で行くしかない。でも仕方ない。
 社員さんとの約束の時間も近づいてたし、昼寝中の彼女を起こす約束もしてたし、モーサイアク、と自分を呪いながら駆け足で走り出す。しかもサンダル履き、さらにちょっとおしゃれなその社員さんに合わせてこの前彼女に買ってもらったゴーマルサンなんか履いてきてしまっている。わりとピチピチ。走りにくい。
 5分ちょっと炎天下を走ってATMへ。噴き出した汗に銀行の空調は気持ちいい。でももう意地で、帰り道も走る。ケイタイを車に忘れてきたのに往路の途中で気付いたけど、とても引き返す気にはならなかったし。
 予期せぬ10分強の炎天下ランニングに息を切らせ、汗をかきながらゴールの(?)ガソスタに駆け込んでガソリン代を払う。やっぱり恥ずかしくて速攻でそこを出た(苦笑)。

 息を切らせて彼女を起こし、社員さんに電話し(走ってる間に着信があった)、待ち合わせのところへ。そこからはあてのないドライブが始まる。エアコンをモロに使ったのでそのうち汗も引いていやな記憶がちょっと消える。
 結局あてのないまま長野市まで行き、家具屋(兼雑貨屋みたいな店)と家電量販店を覗く。家電量販店ってまあライバル店になるのだけど、自分の店では(気分的に)絶対出来ない、マッサージチェアーに座るという目標があったのだ。バイトで入って気付いたのだが、マッサージチェアーの店頭人気はかなり高い。週末なんかふと見ると誰かが座っている。これはちょっと予想外だった。もちろん高価な代物なので買う人は少ないが(笑)。
 でも社員さんと座ってみて納得。寝ちゃいそうなくらい気持ちいい。しばらく座って、で、納得。
 そのあとふと思い立って「そばどころ」戸隠まで足を伸ばしてみるものの、午後7時ではどのそば屋も閉店後。リベンジを誓ってから長野市に戻ってそば食って帰ってきた。
 悲しい記憶が消えるくらい面白かったのが救いだった。



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     長野市からそごうに続いてダイエーもなくなるそうです

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