自動車排気ガス中の窒素酸化物測定
今までの実験から、自動車排気ガスが大気中の窒素酸化物の原因の一つと考えられるため、測定方法Aにより、自動車の排気ガス中の窒素酸化物を直接測定した。対象にした車は、学校の駐車場にある先生方の車に協力していただいた。
1.実験方法
@自動車をアイドリングしてもらい、マフラーの排気口にビニール袋(容積70リットル)をつけた。
Aこのビニール袋が一杯になるまで排気ガスを集め、時間をストップウォッチで測った。
B実験室に持ち帰り、ビニール袋内の排ガスをNO2・NO測定装置に通してNO2・NOの1分当たりの排出量を求めた。計算式は、以下の通りである。
計算式・・・・・1分間排気ガスを出した時に、排ガスに含まれるNOxを求める式
NO2(μg/min)=(50*C)/0.84/V*0.8*(60/a)*70
NO (μg/min)=(50*C)/(0.84*0.7)/V*0.8*(60/a)*70
C=検量線から求めたNO2イオン濃度 (μg/ml)
V=ガスメ−タ−の読みから、装置を通った気体の気体流量(g)
a=排ガスがごみ袋一杯になる時間(秒)
車の排気ガスに含まれる窒素酸化物(二酸化窒素、一酸化窒素)の1分当たりの排出量を以下に示す。
車の排気量が多いほど一酸化窒素・二酸化窒素濃度が高いことが分かった。
また、ガソリン車は一酸化窒素濃度が高く、ディーゼル車の方は、二酸化窒素濃度が極めて高いことが分かった。ガソリン車の二酸化窒素濃度が低いのは、排気ガスの規制によるためと思われ、ディーゼル車の方が環境に対する影響が大きいと思われる。