「ハクチョウが来てるヨ」。ご近所さんの指差す200bほど先に、白い姿が動いている。近づくと田んぼに走る灌漑用水路に、10羽近いコハクチョウの群れが舞い降り、何かをついばんでいる。
 コウ、コウと、なかの1羽が、しきりと鳴いている。
 遥かなる生まれ故郷シベリア、ツンドラの地を目指す北帰行を前に、栄養を蓄え、羽根を休め、気持ちを高めている風に見える。
 ここは諏訪湖からおよそ1km、住宅地が迫る田園地帯である。

2012年2月26日(日)

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惜桜小屋絵日記


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