※水溜りが干上がってカエルの卵は風前の灯。クリックで拡大

 入笠山に通ずる林道から、わずか横に入った山みちに、今年も可憐なヒメイチゲが、群れ咲いていた。草丈数センチと"ヒメ"サイズなので、うっかりすると枯葉の中に、見落としてしまいそう。
 近くの路面に、一瞬ヘビと見紛う、くねくねしたカエルのタマゴが、干上がる寸前だった。数百の命が風前の灯である。
 先日までの長雨でくぼ地につくられたまぼろしの水場を、子育ての上等の揺り篭と見間違い、産み落としてしまったものらしい。
 非情のようだが、これも自然、あれも自然ということか―。

2011年5月15(日)

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惜桜小屋絵日記