2009年8月28日(金)

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惜桜小屋絵日記


ことし6月初旬に咲いたベニバナヤマシャクヤク※クリックで拡大

 小屋の森のベニバナヤマシャクヤクの実がはじけ、真っ赤な花が咲いたよう。目の覚めるような、見方によりどぎついくらい鮮やかな彩りは、見事というほかない。
 このベニヤマシャクは、長野県の希少野生植物に指定された貴重種。小屋の森では数年前まで5株見られたけれど、今残っているのはこの1株だけ。ことし6月初旬に初めて花をつけ、散ったあと2ヶ月ほどかけ鞘状の果実が、体内でタネを熟成させてきた。
 このタネを蒔いて2年後に発芽しても、花をつけるのはそれから更に5,6年先になる。それを見る楽しみは、悠久の自然の営みに寄り添い、あせらず待つしかない。

三つの鞘状の果実がはじけて顔をだしたのは、熟しきった黒いタネが10数個と、成熟できなかった紅色のタネ