花の様子が気になったので、小雨のなか小屋の森を訪れた。
群生するササバギンランは花期を迎えたけれど、まともに花をつけたのは10株前後にすぎず、そのうえ色もくすみ、花の形もすっきりしない。透きとおった白い妖精のような花が、林内に密かに咲き乱れる光景を期待したけれど、叶わなかった。
他の10数株はひょろひょろと成長しきれず、数株は枯れ木でガードしたにもかかわらず、シカに食べられた。
白か紅かやきもきさせる山シャクヤクは、ほころび始めたつぼみが、ほのかなピンクに染まっており、こちらは期待どおり希少種のベニバナヤマシャクヤクとみてよさそうである。