昨日も小屋近くの林道に2頭いるのを見ている。
 小屋の森界隈で実際に姿を見る機会は少なくないし、フンや足跡など生活の痕跡はしばしば目にする。
 ここ数年ニホンジカは害獣駆除の対象として受難の境遇にある。その結果、ひところに比べ減ったという人もいれば、まだまだという人もいて、実際のところその動静はよくわからない。
 ともかく小屋の森ではその狼藉振りにいささか手を焼いている。
 昨年はササバギンランの貴重な群落はじめ、キキョウやホタルブクロが花期を前に食べられ、きのこのホダ木もいたずらされた。
 今年になり、シュンランやアヤメの葉を食べられたけれど、好みに合わなかったのか、被害は幸い1部にとどまった。
 もちろんシカにとっては、生きるためのごくあたりまえの行為に過ぎないし、悪気がないことはわかっている。
 それに里山にシカのように大きな動物が飛び跳ねる姿を見るのは刺激的だし、豊かな自然を象徴しているようでうれしい。
 が、しかし―である。

ニホンジカは惜桜小屋から直線距離にしてたかだか50mの雑木林に群れていた