午後の小屋の森はどことなく空気が華やいでいた。
 夏鳥のオオルリが今年初めて姿を見せ、カラマツの梢でさえずっている。日本三鳴鳥の筆頭に数えられる美しい歌声である。
 小屋の脇にある小さな雨池では、ヒガラとメジロが仲良く水浴びを楽しんでいる。かたわらのウワミズザクラに止まってヒヨドリが一羽、おとなしく順番を待っていた。
 これも三鳴鳥のウグイスが、小屋の周辺を移動しながらしきりに鳴いている。子育てする場所を探しに、毎年この時期に現れるけれど、ブッシュ育ちには小屋の森の林相はお気に召さないようで、次第に遠ざかっていった。
 

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惜桜小屋絵日記

2009年4月20日(月)


オオルリ(上)とヒヨドリ(下)。クリックで拡大