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 惜桜小屋のダンコウバイがツボミを大きく膨らませ、いまにもほころびそう。小屋の森を最初に彩る"迎春花"(?)である。
 迎春花は黄梅のことだけれど、"ゲイシュンカ"の語感は、森の春を先駆けるダンコウバイにもぴったり。
 毎年この森で子育てするヤマドリが、枯葉を踏みしめ森の巡回を始めた。エサを求めて、あるいは営巣の適地を探して、小屋をとりまくようにゆっくりゆっくり歩く。時折ドドドドッとホロ打つ響きは縄張り宣言である。
 林道では越冬したアカタテハ蝶とオツネントンボが、からだを温めようということか、じっと日向ぼっこをしていた。
 麓の枯野に咲くフクジュソウはミツバチや羽虫がひっきりなしに訪れ賑やかい。オオイヌノフグリやヒメオドリコソウの蜜を求めてモンキチョウもやってきた。冬の気配をそこここに残しながらも、里山は春本番にまっしぐらである。

 
 

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惜桜小屋絵日記

2009年3月21 日(土)