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惜桜小屋日記

2008年8月27日(水)


近づく木曽御嶽登山をひかえ、足馴しに友人と訪れた守屋山中腹の登山道で、ヒヨドリバナの蜜を吸うアサギマダラを見つけた。春は北へ秋には南へと、旅をすることで知られるこの蝶は、さすらう憧れをまとっているように見える。ふわふわ風に泳ぐ優雅な舞姿からは想像がつかないけれど、時には1000kmも旅するという。
 盆前に熟年三人組で計画した北アルプス白馬縦走(3泊)に、鬼の霍乱(かくらん)ともいえる風邪で無念の不参加。ところが当日は快晴の登山日和。 
 頂上直下のお花畑から携帯電話で「絵はがきのような素晴らしい風景だ。アッハツハ」「ちょっと残酷な電話だったかな。エッヘッヘ」とはしゃいでいた2人が、ガラス細工のように繊細な熟年心(?)を傷つけた反省も込めて「かわいそうだから、もう1回チャンスを作ろう」と、計画してくれたのが御嶽登山である。
 今度こそ、遅れをとるわけにはゆかない。


 

アキアカネ舞う守屋山頂上

旅立ちを前に蜜を吸うアサギマダラ