わが国で最も大きなトンボのオニヤンマが、有賀古代ハス園の
土手に立つ、ハスのツボミに抱かれ羽化した。
 すぐ脇を流れる小川で育ったヤゴが、夕べ上陸したものらしい。
 朝方見つけたときは、まだヤゴの背を割ってからだ半分のけ反る
ように垂れていた。ポツポツ襲う弱い雨つぶにもめげず、体液を注
入した翅(はね)を少しずつ広げてゆく。
 やがて黒と黄色の模様がくっきり現れ、翅も透明に伸び、昼を過
ぎるころには、体長約10cmの堂々たる姿を見せた。
 背中の模様【写真】が鬼を連想させるので「オニヤンマ」。
 すっきりした姿は均整がとれて美しく風格もある。ご近所さんの
観察だと、もう何匹も飛び立っているという。
 

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惜桜小屋日記

2008年7月12日(日)