近くの峠路にビロードモーズイカが咲き始めた。透き通るような黄色い五弁のはなびらと赤い雄しべに緑色の雌しべの配色がとてもきれいだ。穏やかな小暑(二十四節気)の昼下がり、蜜を求めミツバチが花から花へブンブン飛び回っていた。
 地中海沿岸原産の帰化植物。明治初期にニワタバコの名で観賞用として移入。車道沿いにタネが運ばれ全国に広がった。目につき始めたのはここ10年ほどのことである。
 渡来して100年余になるのに、もうひとつ日本の風土にとけ込めず親しみが薄いのは、背丈ほどに育つその大柄な姿形ゆえだろうか。
 
 
 

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惜桜小屋日記

2008年7月7日(月)