氷点下に冷え込んだ朝方は、さすが凍ったように身動きしなかったアシナガバチだけれど、少しずつ気温が上昇した昼近く、わずかに手足や羽根を動かしウォーミングアップを始めた。
我が家の2階物干し台につくられたアシナガバチの巣は、とうにもぬけの殻となり、女王蜂も姿を消して久しいけれど、師走に入って初雪が舞う寒さが続いてもこの2匹はじっと巣を守っている。
最近はもう飛ぶ元気はなく、飲まず食わず命の灯火が消えるのをじっと待っている様子にもみえる。
つい先日の新聞に「最後まで生き残るものは美しい」といったフレーズが載っていたけれど、凛としてけなげなこの姿を、毎朝そっとのぞいてみるのが日課になっている。