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惜桜小屋日記

2007年12 月1日(土)


 諏訪盆地をすっぽり覆った雲海は、前夜の低気圧が盆地に置き忘れた湿気と、放射冷却が演出したページェントである。
 春先とか晩秋に多いけれど、師走に入っての出現は珍しい。
 下界には濃霧が流れ、厚い雲が立ち込めているのに、峠に登れば深い青空に雲のジュータンがボリュウムたっぷりゆらめく、開放的な景色が広がっている。10数キロ先の霧が峰、さらに奥の諏訪富士や八ヶ岳連峰が、くっきり指呼の間に見える。
 太陽とのせめぎあいで10時ころには雲散霧消したけれど、自然はいつも、大掛かりな演出をあっさりやってみせる。