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 小屋の森に続く林道に、アマドコロとヒレアザミが咲いている。お馴染みのノアザミやノハラアザミはお盆前後に花をつけ、アザミといえば初秋の印象があるけれど、この時期に雑草の中からスッくと立ち上がって咲くヒレアザミは、際立って新鮮に映る。
 名のごとく、茎についた2本のヒレには鋭いトゲがある。
  しっかりした、瑞々しい立ち姿が魅力である。
 その花に止まって、むさぼるように蜜を吸っているのは、5月から6月にかけ、半月ほど姿を見せるウスバシロチョウ。アゲハチョウの仲間で、風に乗ってスイー スイーと滑空する姿は、のんびりしているが、捕まえようとすれば、意外にすばやくスッと逃げてしまう。ムラサキケマンなど食草に、近ごろ随分ふえて、あちこちで優雅な舞いを見ることが出来るようになった。
 ともに梅雨前の野辺を、ひととき彩ってくれる。

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惜桜小屋日記

2007年5月31日(木)