近くの峠路を抜ける幹線道路で輪禍にあったリスは、口や腹の鮮血がなければ、ヌイグルミのようにポッチャリして、可愛げに見える。
 これも生き物の世界の自然淘汰というものか。
 生死(しょうじ)の到来、ただ今にもやあらん(徒然草)
 我々とて、死がたった今やって来たとしてもなんら不思議はない、という無常観を言っているという。
 うしろから近づいた死にフイに肩をたたかれ、振り向く間もない即死だったのだろう。リスの亡骸に悲壮感の無いのが救い。
 しかし、徒然草はこんなことも言っている。
 命長ければ辱(はじ)多し。
まったくその通りと思うしかない。
わが身に照らせばアレもコレもと身が縮む思いがする。   合掌
 

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惜桜小屋日記

2007年3月2日(金)