近くの峠路を抜ける幹線道路で輪禍にあったリスは、口や腹の鮮血がなければ、ヌイグルミのようにポッチャリして、可愛げに見える。
これも生き物の世界の自然淘汰というものか。
生死(しょうじ)の到来、ただ今にもやあらん(徒然草)
我々とて、死がたった今やって来たとしてもなんら不思議はない、という無常観を言っているという。
うしろから近づいた死にフイに肩をたたかれ、振り向く間もない即死だったのだろう。リスの亡骸に悲壮感の無いのが救い。
しかし、徒然草はこんなことも言っている。
命長ければ辱(はじ)多し。
まったくその通りと思うしかない。
わが身に照らせばアレもコレもと身が縮む思いがする。 合掌