台風一過の小屋の森を訪れたのは昼近く。まず、風が運んだ枯れ葉や枯れ木を、デッキから掃きだし、入口付近の草取りです。ついでに草丈一メートルほどに伸びて、半分倒れかかっていた、ギボウシの花とタカトウグサに、添え木をしてやりました。
今日の森の歌い手といえば、一匹のエゾゼミと、一匹のヒグラシが鳴き、クロツグミの久々に高らかなさえずり。なんという鳥かは分からないけれど、澄んできれいな鳴き声も聞こえます。エゾゼミの大合唱につつまれるのは八月に入ってからでしょう。
小屋周辺に数本あるウバユリのツボミが大きく膨らみ、日なたの1本のその先っぽで、静かに羽を休める一匹のトンボ【写真左】。さて何を想うか、ただ無数の複眼を深緑に染めてビクリともしません。
作業のあと、しばらくは読みかけの本を広げたのですが、すぐに興味は林の中へ。いつものことです。近くの山みちをひと回り。
山みちのすぐ脇にあるカラマツ林で、ひとかかえほどあるハナビラタケ【写真右】をひとつ採り、小屋の土産に持ち帰りました。