上の写真は我が家と、みのわ菜園(写真右下)にやって来たモズ(百舌鳥、鵙)と、獲物の小鳥を、庭にあるウグイスカグラの枝に刺した"はやにえ"です。
里山の小さな狩人―モズについて、NHKテレビ(ふしぎ大自然)がいろいろ興味深い生態を紹介していました。
村部の住宅地にある我が家の南側は、畑と田んぼが広がって、50メートルほど先に、沢山の庭木の茂る数軒の民家があります。北側の少し離れた民家にも緑濃い庭木があって、この辺り一帯を縄張りとするモズ夫妻が住みつき、どこかに巣をかけているようです。
サワラやイタヤカエデなど数本の庭木しかない、猫の額の我が家の庭にも、時折り姿を見せます(3月11日付け今日の一言参照)。
他の小鳥やカエル、トカゲ、ドジョウなど生き物を襲う小さな猛禽類に似合わず、物まねが上手で、なめらかな鳴き声に「さて何の鳥だろう」と、ソッとのぞいてみるとモズだった、といったことはしょっちゅうです。
テレビではウグイス、ホウジロ、ヒバリ、コジュケイなどのマネを紹介していました。舌が100枚ある「百舌」とは絶妙の当て字です。
はやにえは、ひとつにはエサが不足する冬の保存食とのことですが、それだけではなく、なぞの部分も残した習性のようです。春先、頭を串刺しした"はやにえ"(写真右上)を見つけた時にはギョッとしたものです。
秋、キィー、キィーと甲高い"高鳴き"は、縄張り宣言です。ここでは、争う相手もいないようで、争っているところを見たことはありません。
自然を狩って生きる生々しいモズの世界が、こんなにも身近にある里山ぐらしの素晴らしさを、改めて実感しています。
惜桜小屋日記
2005年6月7日(火)
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