「白樺湖まで足を伸ばしたらたくさん採れたので」と、近所のKさんから、食べごろのタラノメ【写真左】のおすそ分け。我が家にとってシーズン初物の珍味とあって、さっそく夕食のメニューに加えました。
 まだ柔らかい葉をつつんだ殻をとり、半分をてんぷらに揚げ、残りは熱湯で短時間ゆでたあとドレッシングをかけて、あっさり味で食べました。こりこりほんわかした食感と僅かに苦味のある風味は、ごはんのおかずというよりも、私には晩酌の肴の方が合っている気がします。
 タラノキの若芽がタラノメ。日当たりのよい里山だったらけっこう普通に見られたけれど、最近は山菜の王様ともてはやされ、競って採られるものだから、自生のものは随分減っているようです。
 普通に採取していれば、絶えることはないのですが、ナタや鎌で幹を切ってしまったり、三番芽までも採り尽くすマナー違反が続くと、次第に枯れてゆくことになります。
 栽培が簡単なので店頭には豊富に出回っていますが、栽培したものは自然のものと比べ、風味や歯ざわりが淡白になってしまうようです。
 小屋の森周辺でも、数年前には30本ほどあったタラノキが、いまでは数本【写真右】しか残っていないのは残念です。

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惜桜小屋日記

2005年5月8日(日)