「青葉のころ山に入ってみよ」と、徳富蘆花が『自然と人生』で讃美した、雑木林の輝くような季節が今始まっています。
葉々(ようよう)日を浴びて緑玉、碧玉に私の顔も青く、うたたねすれば夢も緑に染まりそう、と書いています。
いま里山は遠くから眺めるのもよし、若葉の山みちを分け入って、林下に咲く花々を愛で、降るような小鳥の声に耳をすませるのも、また楽しいでしょう。
そこに身を置くだけでも、浮き浮きした気分になります。
「心は楽しむべし、身は労すべし」。
貝原益軒の『養生訓』にいう健康の秘訣。
山みち探索はまさにぴったり。四季折々の素晴らしさはありますが、この季節の里山探訪はまた格別です。
惜桜小屋日記
2005年5月4日(水)
【写真上】ベージュ色の雑木の新緑に淡いピンクをにじませるように咲く山桜が満開【写真右上から】日差しが透き通るような若葉に光あふれる小屋の山みち。咲いたシロバナエンレイソウとルイヨウボタン。茸園で今日もシイタケが十数個採れました