我が家のイタヤカエデが紅葉を始めた。
全体の三分の一ほどが黄色に、枝先から数十センチは紅色に染まって、緑の葉とのコントラストが素晴らしい。
惜桜小屋の森から背丈ほどの幼木を移植して十八年、二階デッキを数メートル上回るほどに成長した。
じっくり目にする機会がなかっただけかもしれないけれど、こんなにきれいな紅葉は、これまで記憶にない。
色づいても、にごった黄色一色―。
「モミジなのになんでこんな地味な紅葉しかしないんだろう」と、いつも不満だった印象がある。
ところが今年は「きれいに紅葉したわね」などと、初めて近所の奥さんに誉めてもらった。
木の種類が変わったわけでもないのに、色づきが変わるとは、なんともミステリアス、それにしてもうれしい出来事―。

惜桜小屋日記

2004年11月4日(木)