秋の味覚の王様といえばマツタケ。もう三年も不作が続いている。
今年はどうなんだろう!?。
今日、塩尻の県林業総合センターでマツタケ研修会が開かれ、竹内同センター研究員が今年のマツタケ作柄予測を発表した。
結論から言えば「現状は良好。あとは9月12,3日ころまでに厳しい残暑が3日以内なら平年作、4日以上なら不作」。
一般的には、県内のマツタケ山は標高の高い場所が多いので@春以降気温が高めに推移し、夏の高温期が長いA春から夏にかけて適度な降水量がある―ことが、マツタケ菌の成熟に好条件となる。
そうした条件の上に、夏過ぎに地温(地下10センチ)が19℃から15℃に徐々に下がると、マツタケの芽が温度刺激を受けて成長をはじめ、この前後に雨が降ると作柄が良くなる―という。
現状を「良好」とする理由は
@2〜7月の気温が高かった
A5月と8月の降水量が平年を上回り、空梅雨だった7月の降水量不足をカバーできている。
B実際に梅雨マツタケ、走りマツタケの発生状況も良い。
諏訪地方では、真夏の高温が続いたあと、8月15-17日の冷え込みで地温が、芽の成長スイッチの入る17℃ラインを下回り、二割近いシロでマツタケの芽の成長が始まっている。
一旦成長スイッチが入った後は地温が19℃以下で推移すれば「豊作」の予測に、地温が20℃以上に再上昇する厳しい残暑が一定の日数以上あって、「豊凶指数」が50以下になると「不作」と予測される。
豊凶指数=7,8月雨量(mm)÷地温再上昇(20℃以上)日数
100以上で豊作、それ以下は平年作、50以下は不作
ちなみに今年の7,8月雨量は168mm(塩尻試験地)。したがって再上昇日数が2日なら豊凶指数84で豊作に近い、同3日なら56で何とかセーフ、4日もあれば42で不作ライン
いずれにしろ、作柄はこれからの気象条件に左右される
@9月はタイミングよく雨が降り
Aシロの地温が一旦19℃以下になったら、その後は20℃以上になる残暑が3日以内におさまり、地温も急激に低下することなく、10月にかけ徐々に低下してゆく―ことが平年作、豊作の条件である。
残暑が続かないことを願うしかない。
惜桜小屋日記
2004年8月31日(火)