福岡を出て20余時間。地球の裏側に到着。私にとって唯一足を踏み入れたことのなかった大陸、南米。目指すアンデスは、世界でも最も長く美しい山脈とされる。ペルーの首都リマから、さらにバス、車を乗り継いで後、満を持してトレッキング開始。南米第2の高峰ワスカラン、また世界一美しい山と彼らが自慢するアルパヨを望むウニオン峠(4750m)まで達した。絶景に感涙する思い。ボリビアでは、黄金のコンドルを意味する名峰イリマニ峰などを遠望しつつ、その象徴コンドルを彷彿とさせる山容を持つコンドリリ峰に対面。アウストリア峰(5320m)に登った。天気の安定する時期を選んだため、南半球は冬。期待した花の乱舞は見られなかったが、それでも、欧州、ヒマラヤ、中国シャングリラなどとは異なる珍しい花の開花に接することができた。南半球、それも4000mを超す高地でのキャンプ。満点の星の多さ、そして南十字星の輝きにはただただ感動するのみ。また、ここでの荷物運びはロバとリャマである。キャンプや街での食事も珍しく、十分に堪能できた。また、トレックの合間には、インカ以前の遺跡チャピン(世界遺産)なども訪れる機会があり、ボリビヤアの首都ラパスはフエッシバルの最中であった。それにしても、ヒマラヤ、エベレスト街道でも実感したが、ヨーロッパ人のトレッカーは若い世代が多く、それも重い荷物を全て自ら担いで歩く様には感心させられる。山歩きを堪能した帰途、リマからの帰国便が突然キャンセルされたのには参った。まさに喧嘩腰の談判の末、何とかニューヨーク周りの飛行機便を確保し、予定の成田便に乗継で帰福した。あぁ、しんど! お蔭で、帰ってしばらくは血圧が上がりっぱなしでした。
ワスカラン遠望
ワンドイ
コンドリリ
ベースキャンプ
ヤンガヌコ湖