H岡さんという存在
 
彼女と初めて会い、試合をしたのはいつだったか覚えてないけど、
自分達の代になってから
彼女と戦わなかった公式戦があったかどうか、わからないくらい彼女とは
いつも大会で試合をした。
 
団体でも
ダブルでも
シングルでも
 
彼女と私は、考え方とか、そういう部分で同じものをたくさんもっているんだと思う。
そんな気がする。
その時はわからなかったけど、今考えるとそう思う。
 
私たちは2年の中間くらいから同じくらいの力で
同じ感じで成長して、
力はいつも均衡で、いつも苦しい試合ばかりしていた。
 
3年間で練習試合とか、公式戦とかで一番試合をしたのも彼女だと思う。
 
団体の決勝戦でのシングルの勝敗は1勝1敗。
 
個人での勝ち数は彼女のほうが上だったと思います
 
私自身の一番つらい思い出の中には彼女がいます
 
でも
最後の最後の公式戦・・・
 
インターハイ予選ではなくて、ジュニアの地区大会でした。
 
準決勝で彼女とあたりました
 
夏の日で
すごく暑くて
苦しかったんだけど
 
「H岡さんと試合するのも最後になるかもしれない・・」
 
考えていたら
1球1球がすごく大切で
試合ができていることが喜びだった。
 
私の打ったスマッシュが床に着いた
 
それが最後のシャトルだった
 
最後の握手をした時に
彼女が
私の手をぎゅっと握って
 
「今までありがとう、楽しかったね・・・」
 
と言ってくれた
 
そして、彼女が
 
泣いた
 
なんか、そう言ってもらえたこととか
試合の中で同じ気持ちを持っていてくれたことが嬉しくて
 
涙が出てきた
 
「ありがとう、ありがとう・・」
 
と言って、私も強く手を握った。
 
握手をしたまま2人で泣いていたら
 
後輩達が、拍手をしてくれた
 
先生も
「よかったな、」と言ってくれた。
 
試合ができた喜び
 
ライバルがいた喜び
 
ライバルと仲間になれる瞬間の喜び
 
そういう瞬間が、幸せすぎて泣きそうにもなった
 
「あぁ、いいなぁ・・」って思えた
 
自分がやってきた道が
 
認められた気がした
 
決勝は負けて、大会が終わった。
 
けど、H岡さんとはその時で仲が終わるとは全く思っていなかったから
 
「じゃあね〜」
 
「ばいばい」
 
で、お互い別れた
 
彼女は今、自分の夢のために県外に行っているけど
たまにメールをする
元気でやっているみたい
時間がなくてバドはできないらしいけど
ナイスなバドバカっぷりを見せてくれている()
 
3年間、ずっとライバルだったけど、
私は彼女がいたお陰で強くなれたと思っている
他にも、もう一人ライバルがいて
そっちの方が実は最後のほうは意識してた(苦笑)
 
だけど、団体戦では
H岡さんが一番大きな壁で
恐怖もあった
 
だけど、そういう時を経て
 
「ライバル」
から
「仲間」
になれたんだと思うし
 
そういう時を経ること自体が素晴らしかったと思う
 
これからもたまに会ってご飯でも食べながら
懐かしい話をするんだろうなって思う
 
後輩の応援をしながら
「あたし達もあんなんだったよね」って
話をすると思う
 
素敵だなって思える
 
ありがとう
 
あなたのお陰ですばらしい思いを感じることができました
 
ありがとう
 
いつまでも、あの気持ちを忘れないでいたいね
 
ありがとう
 
また、バドミントンしようね