この大聖寺という街は、徳川家から前田家に輿入れされた珠姫の子、前田 利治(まえだ としはる)が座した場所で、彼は加賀大聖寺藩の初代藩主。小堀遠州から手ほどきを受けた茶人でしたから、九谷焼のための陶土を発見し、茶道を広めたのです。従って、鄙にはまれな上品なお菓子に出会えるのです。

 江沼神社の境内には小堀遠州の作庭指導になる長流亭という茶室が残っています。

大 聖 寺 と 鴨

        2009/02/19

 では、皆様ご機嫌よう。

 この女将に教えていただいて、近くの菓子屋「福文」に立ち寄り、「鹿の音」という素敵なお菓子を買い求めました。和三盆糖や吉野葛などを使い、大納言小豆と淡雪餡を重ねたとても上品なお菓子です。

 とても美味しい鍋でした。女将が説明してくださったのですが、野菜を大量に使って、甘いスープを作るのがコツなのだそうです。はじめの鴨のロースから最後のうどんまでとても美味しくいただいて大満足させられました。

 だから、ほとんど毎日、金沢の奥座敷といわれる湯涌温泉へ入浴に通うのです。入浴するのは、総湯の白鷺の湯です。小さいけれど作りがしっかりしていて、安心できます。金沢市のなかに湧く温泉はどういうわけか知りませんが、黒い色をしていて、ヌルヌルしていて気持ちが悪いから、私はこの山懐の温泉まで20km走ってくるのです。


 昨日はアルバイトのお仕事を終えてから、お姉さまのお供をして石川県の南の端にある「大聖寺」という町へ行ってきました。

 大聖寺の街の中心は、仲町なのですが、ここに深田久弥の旧家(紙屋)と「山の文化館」があります。深田久弥というひとは、金沢の四高を受験して失敗し、一年浪人してから、東京の一高に入学したのです。大学は東京帝国大学の文学部哲学科だったのですが、難しすぎたのか、中退しています。

 ここしばらくは北陸は真冬の季節で、水気の多い雪が舞います。

 私の住んでいるのは、鉄筋コンクリートのマンションですから、なんとなく底冷えのする感じがして、備え付けのポリバスで入浴する気にはなりません。体が温まるどころか、冷えてしまうような気がするのです。

 もちろん、鴨池から電話で予約してから参上しました。鴨の捕獲が許可されるのは、1115日から215日までの三ヶ月ですから、ぎりぎりで間に合いました。

 この鴨をまわりの丘の上で、大きな網を使って捕まえるのです。天然の鴨は匂いが良いので喜ばれるのです。

 大聖寺の街には、この鴨を食べさせる料理屋「幡亭(ばんてい)」が大聖寺駅の近くにあります。

 小さな池なのですが、鴨があつまってくるのです。

 ちょっと見にくいですが、鴨が来ているでしょう。

 大聖寺になにがあるのかって? 冬のあいだ、が捕れるのです。

 ちょっと見づらい地図ですが、大聖寺の街の西北4kmほどの片野というところに鴨池があるのです。