鉄塔(タワー)に登る

クリエイトの22メートルのタワーにエレベーターでアンテナの上げ下げをしています、
強風の時にはすぐに下ろせるので便利ですね、但しどうしてもトップまで登ってゆく時も
必要です、そこで私流、業者あるいはプロに頼まない、高所作業車を使わない、(届かない)
お金をかけない、自分のことは自分でやる、を実践しております、
写真で解ると思いますが電柱のほぼ倍の高さ、建物の屋根で7メートルあります、
この辺から高所の恐怖心を感じました、事の始まりはカラスの巣、あまりのひどさに
今まで登れなかったこの作業に挑戦することにしたのです、なんとかしたいとネットで
探し当てた7N4WCD 高林さんにいろいろとお聞きし自分なりに工夫してきた作業です、
安全を第一に考えいろんなトラブルにも対処できるように作業性も考慮しました、
ベルトで身体をタワーに固定してしまうと、作業がやりにくくなります、
この方法ですとくるっとタワーの反対側に回り込んだり
かなり自由に動けます、高いところが平気な方も多く居られるでしょうが私は全くダメでした、
でも普通の人は高所恐怖症ではなくて高い所に上がれば
怖いのは当たり前だそうです、むしろ怖くないのが一番危ないとか、今ではおかげさまで
楽しいタワー登りです、
ストレス解消にもなりますし体力作りにはちょっと大変ですが老化防止になるのでは?

 

  

 

遠景

 

   

 

事の始まり、カラスの巣作り、

この通り
木の枝、針金、ビニールの紐の類、などなど、巣作り中は手がつけられません、
意を決して登って撤去することにしました、以下は高林さんに教えられた内容に加え私のタワーに合うように
道具類を用意、フックはベルト付の物が多いですが、ハーネスがあるのでベルトは不要です、
登山用具の店、(MONTBEL)で購入、その際店の人に使い方を教えてもらいました、命をあ預ける大事な物なので
高くてもよい物がいいと思います、ロープはナイロン製、本格的なロッククライミング用です、
硬いロープではダメです、弾力が万が一の時のショックを吸収してくれます、上り下りでもらくちんですね、

用意する道具類、


フック(ワークマン)

U字型金具(ホームセンター)

カラビナ

ハンガー(ロープマン)

クライミング用ロープ

ハンガーにカラビナを掛ける


ハーネス

スリング三本とカラビナ
以上いずれも登山用具の店
カラビナはタワーのパイプに掛けられる口の広いものが良い、
ロープはいろいろあるでしょうが私は12ミリの物、50メートル巻きですが、タワーが22メートルなので半分使い、5年位は持ちますから一巻き手に入れれば10年は大丈夫でしょう、紫外線には弱いようです、常時タワーのトップに取り付けたままですがシーズンオフには下ろして小屋に入れておきます、
スリングとはハーネスとカラビナを結ぶ短いリングのロープ、真ん中の小さな物はロープとつなぎ、他の大きめな二本はタワーのパイプにつなぎ両手を離して作業する時の物です、カラビナの口を開いた時にパイプに掛けられるようなサイズを探しました、 

フックのロープにU字金具

そこへロープを通す

8の字結び

ハンガーにロープを通す

カラビナを掛ける

全体の流れ

 


もう一度流れを、フック 


U字金具にロープ

8の字結び

ハンガー

ハンガーにカラビナを掛ける
 
ハーネスから伸びたカラビナを登る際にハンガー掛ける

フックのロープにU字型金具をつけテープで止める、そこへロープをくぐらせ8KNOTで結ぶ、ここもテープで止める、
ハンガーを取り付けカラビナをつける、以上で準備完了、

フック、金具、8KNOT、テープ、ハンガー、カラビナ、この順番になります、登る時にはこのカラビナにハーネスの小さなカラビナを掛ければOK,
登る準備完了です、これを人任せにしてはいけません、自分で納得できるまでやる、
この自分との信頼関係がないと登れないのではないでしょうか?つぎは

8KNOT エイトノット、つまり8の字結び、の方法、


巣の撤去完了!

        滑り止めの手袋をする、(疲れが全く違います) フックをパイプに掛けながら登ってゆく、       最初はこうはゆきません、  
途中疲れたら休み、そのときにはロープにぶら下がった感じで力を抜く、しがみつかないで、ロープに身体を預けるような感じで登る、、

私の場合は怖くなったらその場にフックを掛けたままハンガーを親指で押し上げてロープ伝いに降りてきました、時間を置いてあるいは翌日再度登って行きもう一段上を目指します、この繰り返しで最終的にはタワーのトップへフックを引っ掛けます、フック、ロープはそのまま固定しておくのでハーネス、スリング、ハンガーを通じて常に身体はロープに固定されているという原理、ハーネスのカラビナをこのロープのハンガーのカラビナに引っ掛けると瞬間的に恐怖心は吹っ飛びます、これが実に不思議、安心感ということでしょうか、高林さんによると「感じ方は信頼する心次第」との事、まさにその通りだと思います、
     
  カラビナをパイプに二箇所に掛け身体を安定させると
両手を離して作業ができます、三角形の中心に身体が来るようにすると、くるっと回り込んだり楽に作業ができますね、


ハーネスから伸びたカラビナ、右の小さなのをロープのハンガーに引っ掛ける、大きな二個のものはパイプに引っ掛けるための物、
安全のためにロープ伝いに登り降りする際に使えばいっそう安心です、常に自分を中心に三角形をつくっていると身体も安定、
作業する際には両手を離すのでその都度引っ掛ける場所を探して作業がしやすい箇所を見つけます、

アンテナはエレベーターでの上げ下げが可能なので屋根の上の作業台でほとんど作業できますがその時でも両手は使えます、

 
カラビナ
 
開く、
 
スローパーアンテナの半田付け


トップにカラビナを掛けて作業開始、
 
工具袋を腰のベルトからはずしパイプに掛ける、、
 
下を見る、高い!

 
モータードライブ、以前は手巻きでした、
 
作業台まで下ろしたところ、
 
数分でトップまで上がる、


トップに登る時は、エレベーターSWの調整、スローパーアンテナのはんだ付け、ワイヤーの交換、滑車の交換、パイプの交換、などなど結構あります、
無線機は今の時代には自分でいじれることはできませんね、アンテナはいつの時代も工夫次第、片手では仕事になりませんね、
同軸の交換、半田付け、スタックの角度調整、SWRの調整、ローテーターの交換、修理、オイルの補給、エレベーターの故障、同軸がからんだ、
コネクターの交換、接触不良箇所の発見、などなどやることだらけです、
ローパワーで負けないためにもアンテナの性能は可能な限り最良点にしたいものです、
思えばカラスがこのタワーのぼりのきっかけを作ってくれたということ、以来いじめないようにしています、
怖い思いをしたこの鉄塔のぼりも結構楽しくなりました、安全で、健康で、ストレス解消にもなるこの作業、皆様におすすめいたします。JA0OS.

↓実際にやった作業、すべて22メートル上空、

 
以前7メガの3エレを落下させた際にタワーの一
部がゆがんで滑車が片べりしているのを発見、
 
滑車を新品に交換、タワーに鉄板をはさんで滑
車の中心にワイヤーが来るようにした、、
  
これで片減りはしない、
 
タワートップにあるストップSW,
 
アンテナが上りきった時点で働くよう調整、
 
しっかりと命綱、

クランクアップと違い自立式だと登っていかないといけないし結構やることがあるのです、
でも何があっても大丈夫、装備をきちんとしていれば安心して作業が出来ますね、

戻る