直径 (π) 高さ (H) 重さ (W) 容量 (CC)
 碗 93π 60mm 96g 180cc
 皿 152π 32mm 187g 180cc


4代深川製磁 侘助椿
平成27年

「有田焼400年祭」記念作品として50脚限定製作品。皇室食器を手がける伝統工芸士・山口千鶴(デザイン、線描き)と北川敬子(濃み)の染付作品。侘助椿は初代深川忠次が好んで描き、今も旧自宅の庭には花が咲いています。

茶人が好む侘助椿、緑葉の中に映える赤。蜜を求めにやってくる小鳥、かくれんぼ中の子供らの声、獅子脅しの音。掛花入れに飾られた一輪の椿。風流でどこか懐かしい花。



香蘭社深川栄左ヱ門の次男、深川忠次氏が設立した「深川製磁」。伝統と格式の風が背景に流れています、珈琲なのに何だか茶室のイメージが浮かんでくる素敵なデザインですね。



「赤」を入れない染付け青表現であるのに、椿の赤が見えてくるような器です。「椿葉」は転写にも利用されてます。和紙に桐灰墨で下絵の線を書き、器に乗せて椿の葉で擦ると下絵が転写されます。

古典的有田の技法です、程よく油分を含む椿葉は恰好の部材なんですね、和紙は頑丈なので5〜60回程使えるそうです。主に菖蒲の細い葉の意匠などに使われています。

ソーサーが深いですよね、昔のイギリスでは熱い紅茶も珈琲も、カップは一時的に溜めるだけのもので、カップからソーサーに移して冷まして、ソーサーから飲んでいました。その為の深作りでこの作品は原点回帰意匠ですね。

ソーサーは唯一手に持ってよいとされた食器だったのです。