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9月4日〜5日![]() |
南アルプス 北岳3,193m〜小太郎山2,725m を歩く |
これが本当に最後の<’2010夏山>
なぜなら翌週は山に行けないから。そしてその次の週になるとさすがに秋山でしょう。
1日目 9月4日(土) | 広河原〜大樺沢〜二俣〜八本歯のコル〜北岳山頂(3,193m)〜北岳山荘 |
2日目 9月5日(日) | 北岳山荘〜北岳山頂〜肩ノ小屋〜小太郎山(2,725m)〜二俣〜大樺沢〜広河原 |
1日目 9月4日(土) 広河原〜大樺沢〜二俣〜八本歯のコル〜北岳山頂(3,193m)〜北岳山荘
芦安の第四駐車場に車を止めたのは5時ちょっと前。予定よりも遅い時間になってしまった。第四駐車場だとバス停まで少し登らなければいけないので、ちょっとあせったが、無事始発の5時10分のバスに乗ることができた。バスは4台ほど出ていて、最後のバスだった。
ちなみに乗り合いタクシーってのもあり、値段は100円しか変わらない。
7月に行った夜叉神峠の駐車場を右手に懐かしく見て、1時間で広河原へ到着。
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6時40分に広河原山荘へ向かう吊橋を渡った。 見上げれば北岳がくっきりと見えている。 北岳に登るのは今回3回目で、1回目はまだ広河原まで車で入ることができたので日帰りした。 2回目は白根三山を縦走した。ともにいい天気でここでこうして向かう先がはっきり見えていた。 |
北岳山荘予約の際、150人の小屋にすでに100人の予約が入っているので、混雑を覚悟して下さい、と言われたが、その通り大勢登って行った。印象として若者が多かったのは大学がまだ休みだからか。 登りは今回も大樺沢のルートを選択。二俣の上にはまだ少し雪渓が残っていたが、この時期は雪渓の上を歩くことはない。でも涼みたいのであえてここまで行った。 なにしろ9月というのが信じられないほどの暑さだった。 |
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バットレスを見上げると3人のグループが2箇所にいた。 |
八本歯のコルまで来ると北岳山荘、間ノ岳が見えた。この手前には階段多数。 ここまで4時間半、珍しく標準コースタイム通りだったのは暑かったのでかえって途中で止まる時間が少なく、順調に高度を稼いだからだろう。 それにしても本当に暑かった。この夏一番と言ってもいいほどに暑かった。 八本歯のコルのちょっと上でお昼にしたが、日影も風も無く暑すぎたためか私はカップラーメンを食べきることができず、最後の少しをペーターに食べてもらった。ラーメンの後いつも食べるチョコレートも口にする気になれなかった。 そんな暑さだったので、休憩もそこそこで切り上げ山頂を目指すことにした。 |
![]() 間ノ岳 |
![]() 山頂を目指して |
八本歯のコルの先には直接北岳山荘に向かう道もあるが、翌日どうなるかわからないので、行ける時にはちゃんと山頂に行っておく。 この日ならではの景色も見たいし、時間も十分にあったから。 いつもながら早く着いて早くビールを飲むことよりも、遅くなっても山頂へ行くことを優先する。 |
山頂到着は12時37分、登り開始からジャスト6時間。 到着した山頂は360度の展望、それはそれは素晴らしかった。 特に目の前に聳えている <鳳凰三山、甲斐駒ヶ岳、仙丈ヶ岳> にこの夏登り、締めにここ <北岳> にまで登ったことが信じられない。 全てはこの夏の天気に感謝。こんなこと一生に一回かもしれない。 |
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30分ほど山頂にいて下山開始。 この時には間ノ岳方面は半分だけガスがかかってしまっていたけれど、こんな景色もなかなかいいものだ。 |
吊尾根分岐から少し下り、振り返るとこんな感じで、草紅葉が始まりつつあった。 北岳山荘に到着したのはそれでもまだ2時。受付の時、これからの泊まり客によっては普通の部屋だと一人一枚の布団の確保はできないけれど、中二階だと一人一枚の布団だと言われ、中二階にした。 そこは天井がとっても低く這ってでないと布団の場所まで行けない。 一人一枚の布団だから我慢しようと思い、変えてもらうことはしなかったけれど、結果的にこの日の宿泊者はそれほど多くはなく、普通の部屋の人たちも一人一枚の布団でゆったり寝ていた。 二人ほど廊下に布団を敷いて寝ている人はいたけれど。 |
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2日目 9月5日 北岳山荘〜北岳山頂〜肩ノ小屋〜小太郎山(2,725m)〜二俣〜大樺沢〜広河原
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3時半起床。外へ出るとまだ暗く、きれいな星空が広がっていた。 そして間ノ岳方面にはヘッドランプの明かりが見える。間ノ岳まで往復して下山する人達だろう。 4時15分にお弁当をもらい、明るくなるのを待って出発。 まずは北岳とは反対方向の丘まで行って朝日を見ることにした。 4時50分頃から明るくなり始め、富士山の左手から朝日が昇り始めたのが5時15分。雲海の上が赤く染まり一番きれいな瞬間である。 |
5時26分 北岳と北岳山荘
5時31分 中白根山と間ノ岳(山頂は見えてない)
この瞬間は泊まったからこそ見ることができる。泊まりで来て良かった〜〜としみじみ思う。
間ノ岳まで往復3時間、十分往復できる時間はあるけれど、一回行ってるので今回は断念し、北岳山頂から下ったところにある小太郎山に行くことを優先した。
一応百高山に入っているし、この機会を逃すと一生行くことはないと思うから。
今度は両俣小屋に通じる道や、間ノ岳から三峰岳に行く道を歩いてみたい、そうなるときっと小太郎山へ足を延ばすことはしないと思う。。
5時40分頃まで朝日を見て、再び北岳山荘前を通り、山頂に向かって出発。 こうして見ると行けば良かったかな〜〜と思ってしまう間ノ岳。 でもまた絶対来るから。 |
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![]() 仙丈ヶ岳とず〜〜っと後ろ左手から中央アルプス〜御嶽山〜乗鞍岳〜穂高岳 |
1時間ちょっとで山頂到着。 以前からあるいわゆる「団子の標識」、今は倒れちゃっててちょっと寂しい。 代わりに今は「山梨百名山 3,193m」って標識がしっかり立っているけれど。 |
こっちは鳳凰三山 オベリスクも顔を出している |
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肩ノ小屋の方が雰囲気が良さそうに見えるのは気のせい? 空は何処までも蒼い。 こんな中2日も歩けて本当に幸せ。 |
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アップダウンを繰り返して、山頂に到着したのは分岐から1時間たった時だった。全体的にとても歩きやすい道だった。
本のコースタイムが一番あっていたみたい。
でも広河原から登って来て、ここに来るとしたら相当きついんだと思う。
この時、9時55分、残念ながら仙丈だけは見えていたけれど、北岳も甲斐駒ヶ岳もガスになってしまっていた。
こんなに早くガスになってしまうなんて、まだまだ夏山なんだ。
ちなみに、ここで行きに会ったのは、トレランの人2人、なんと扇沢を登って来た人3人、
帰りにはうちと同じ往復の人が3人に会った。
小休止後、同じく1時間で分岐まで戻りお昼にした。日が翳っていたこともあり、この日は食欲はあった。
ここからの下山、
前回は草スベリを使ったけれど、あんまり楽しくなかったので、すぐのところを右に折れ、途中から登りと同じ道になるけれど二俣に出て下ることにした。
こっちの方が道もいいと思うし、なんと言っても右俣コースには秋の花が想像以上に咲いていて目を楽しませてくれた。
順調に下り、吊橋に着いたのが2時40分、3時のバスに余裕で間に合う。(間に合わなかったから乗り合いタクシーって手もあるけど)
最初空いているかと思われたバスは北沢峠からのバスが着くと満員になった。
こうして2010年の夏山は終わった、梅雨明け前に行った唐松岳から数えてなんと!9週連続。お盆に行った白馬岳の二日目が雨だったことをのぞいては天気に恵まれ、本当に良く登ったってのが実感。全てが本当に楽しかった。