キャスト
立原・雅人|木口浩史
紅谷・礼子|品川千香子
後藤・参三|笠原ポンタ隆晃
スタッフ
作|鴻上尚史(第三舞台)
演出|木口浩史
装置|金子健一郎
照明|柳平礼美
音響|小林美香
チラシ&パンフデザイン|石田里美
舞台監督|後藤八十晴
振付|VIDEO版「トランス」のパクリ
振付アレンジ|小林かしわ、小林はずき、後藤八十晴
スタイリスト|原田ちなみ
照明操作|鷹野原リエ子、三井美和
音響操作|関秀一郎
演出助手|後藤八十晴
照明指導|前島秀俊
会場受付|武居秀美、木口千奈美
現場実習|石田まどか、遠藤まめお
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顧問|長瀬稔之
協力|MATSUDA DTP SYSTEMS、松田足生、清水ますみ
下諏訪総合文化センター
企画・制作|ボイリングポイント、吉田泰
ついに鴻上尚史さんが「スナフキンの手紙」で岸田戯曲賞をとりました。「朝日のような夕日をつれて」(新作でないからダメだとさ)、「ハッシャ・バイ」(該当者なしだって)と、とみごとにふられ続け、やっとありつけましたね。本当におめでとうございます。
ところで、こんな人が選考委員だったのですねぇ。野田秀樹さんの選評です。『鴻上氏、授賞おめでとうございます。毎年毎年、小さな演劇界が、やれ「リアリズム回帰」だ、「静かな演劇ブーム」だのと、無理矢理に流れをつくろうとしているけれど、そんな流れにのることなく、がんばってください。氏の作品は、どちらかといえば、うっかり流れにのりやすい気がします。小器用な感じで、ええいちくしょう、どうだ、これが俺の作品だ、「文句あっか!」という強さがありません。もっとも氏は、以前は、そういう「文句あっか!」という部分で書いていたようにお見受けするのですが、ずうっと、この岸田戯曲賞浪人になっているうちに、おカミ(選考委員)の顔色をうかがった作品になっていった気がします。どうだ、ズボンだろう!・・・あ・・・・・ズボシだろう!』.............何という、選者のお言葉でありましょうか。素性の良い人のお話は、とても含蓄がありますね。
さて、当人はどう受けとめているのでしょう。新聞には『自分の信じる演劇にこの命捧げます。』なーんて、演劇マニアが日記にでもぶつけていそうな、センスのないコメントをしてましたけど、他ではこうも言っています。『あんまり長く、賞におあずけを食らったので、ここ数年、新作を書くと、「賞狙いですね。」と言われるようになりました。ですが、そうではありません。賞を狙って書いたのは、「トランス」だけです。わはは。』だってさ。
つまり、本日上演の戯曲は、自他ともに認める『小器用な賞狙いの作品』ということになるのかと........。覚悟しておいてください。
おっと、引用だけでスペースが埋まってしまった。
それは、昨年12月、芝居がはねた後、打ち上げに向かう車中でした。
私たち三人が役者をやろうと意を決したのは、途中スタンドに立ち寄ったときです。
そして、おのおのいろんな想いを抱きながら、また、恐らくお互い役者としてメインをはりあうのはこれで最後なんじゃないか、なんてかみしめながら、稽古を積んできました。Pity is akin to love.(かわいそうったぁ、好きだってぇことよ)という古いことわざの意味など考えながら。
いつも本当にありがとうございます。
肉練不足、ちょっと太めの役者たちです。恒例の「さだまさしのトークのような、意味のない劇中体操」もあるはずです。明かりも当たりがいまいちでしょうし、音響にもノイズがのってます。たいへん申し訳なく思っております。
ですが、なにより、今夜は・・・・・・
私たち劇団の「文句あっか!」という部分で勝負したいと思います。
ごゆっくりお楽しみください。
6月の劇祭も、どうか、応援よろしく。
演出 木口浩史