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世 界 の 河 川 風 景
 
H24.1掲載 南部アフリカ・チョベ川
 
・チョベ川はアフリカ四大河川のザンベジ川の支流。あとの三つはナイル川、コンゴ川、ニジェール川。

・ボツワナとナミビアとの国境を流れ、ザンベジ川に合流後、世界三大瀑布のビクトリアの滝に至る。ザンベジ川はさらにジンバブエとザンビアの国境を流下、モザンビークにいたり、インド洋(モザンビーク海峡)が河口となる。

・写真の区間はボツワナのチョベ国立公園のチョベ川河畔。サファリカーで回ることも写真を撮った舟からのリバーサファリも可能だ。サファリの一番の対象はアフリカ象だが、写真のワニも多数。

・ザンベジ川は支川も含め多数の国の国際河川となっているが、この写真の対岸はナミビア。少し下流ではナミビア、ボツワナのほかにザンビア、ジンバブエと四ヶ国の国境が交わる珍しい地点となっている。なお、ナミビアは旧ドイツ南西アフリカ植民地で大西洋岸の国だが、国土が細長くここまで伸びている。

H23.4掲載 ネパール・ナラヤニ川支川
 
・ネパールを流れる川はすべて南流後、インドに下りガンジス川に合流する。その一大支川のナラヤニ川の多分左支川の風景。

・ネパールというと山の国というイメージだが、インドの国境沿い(南部)はインドの大平野の一部をなす。従って、河川も緩流で、左から右に流れているのが写真からはわからないほど緩い。

・写真の区間は緩流かつ浅く、手前に泊めてある「高瀬舟」(日本名、底の浅い木造船)でしか、使い物にならない。対岸からはエレファントサファリを楽しんだ観光客を乗せた象が二頭帰ってくる。

・対岸の森はチトワン自然公園、インドサイとかインド鹿などがサファリの対象だ。手前には観光客用のロッジが立地する。ネパールの新しい観光だ。

H22.2掲載 ミャンマーマンダレーのエーヤワディ川
 
・ミャンマー(旧ビルマ)は日本の1.8倍の面積の大国。国土の中央を北から南に貫流し、デルタを形成したのちアンダマン海に注ぐのはミャンマーを代表する河川・エーヤワディ川(旧名イラワジ川)。流域面積は41万km3で日本の面積より広い。

・川はその中間で古都マンダレーを潤す。写真はマンダレーの西郊を流れるエーヤワディ川を古都側から撮ったもの。乾期の今、広大な砂洲に漁民が作業用小屋を建て、漁業に従事する。雨期には水位が数メートル上昇し、砂洲は水没する。

・ミャンマーにはさらに大きな河川が流れている。サルウィン川(長さ2,400km)は長江、メコン川と並ぶアジアの三大河川で、いずれもチベット高原を源とし、わずかな間隔を並流し(中国名:怒江)たのち、ミャンマー東部を貫流し、これもアンダマン海に注ぐ。

H21.10掲載 バングラデシュダッカ市のブリガンガ川
 
・バングラデシュの国土はベンガル湾に注ぐ三つの大河による広大な沖積平野によりなる。パドマ川(上流名はインドのガンジス)、ジャムナ川(同、インドのブラマプトラ)それにメグナ川である。

・それら三川は首都ダッカ市付近で合流する。だから、川が動脈となり、水上交通が発達してきた。

・写真はダッカ市内の南部を流れるブリガンガ川に作られた河港・ショドルガート。「ガート」とは川岸のこと。

・写真の右が川岸でダッカ市内方向。左が浮き桟橋で、その間を旅客用の連絡橋が結ぶ。

・数十隻の貨客船が係留されている。ブリガンガ川はダッカ市までが遡上可能と言う。

H21.9掲載 バングラデシュのパドマ川
・インドの大河・ガンジス川の河口はバングラデシュになる。国境の上流でコルカタ(カルカッタ)方面へ右派川フグリー川を分けて、バングラデシュ名のパドマ川となり、同国内を東流〜南流しベンガル湾に注ぐ。

・写真はバングラデシュ国内唯一の道路橋から上流側の鉄道橋とともに撮ったパドマ川。川幅は一キロ近くあり、全幅をファインダーに納めることはできない。

・走行中のPC橋は日本の援助で建設された。有料橋で数百タカ(現地通貨、数百円)と高価なので、通行する車両は極少ない。
H20.11掲載 アイルランド・ダブリン市のリフィ川 
 
・リフィ川はアイルランドの首都・ダブリンの中心街を貫流する代表河川だ(東京で言えば隅田川)。

・写真は目抜きのオコンネル通り(東京で言えば銀座通り)のリフィ川に架かるオコンネル橋から下流を撮ったもの。

・ダブリン市の人口は百万人。国全体が四百万人だから、割合は多いが、高層ビルが少ないなど、都市の過密を感じさせない中都市の風情だ。

・川の長さは125km。日本の川と比べて、これも中河川。ただし、雨量強度が小さいので(一年中しとしと雨)、最下流のここの川幅は200mにも満たない。堤防も必要なく、堀込み河川だ。

・だからか、川沿いにオープンスペースのための張り出し部を設け(写真左岸側)、親水空間の一部としている。

H20.6掲載 ラオスの古都ルアンパバン付近のメコン川
・メコン川は東南アジアの国際大河川。中国チベットを水源とし、中国雲南省、ミャンマーラオス国境、ラオスタイ国境、カンボジアを貫流し、ベトナムメコンデルタで南シナ海に注ぐ。

・ラオスの首都はメコン川に臨むビエンチャン、そこから400km遡って古都ルアンパバンに至る。

・ この付近のメコン川はラオス国内を流れるので、左右岸ともラオス。

・写真はメコン川と遡江する乗合船。長距離航路のため途中一泊するという。

・水質は濁水でかすかに有機臭がする。ラオス国内の支川は清水なので、合流点からは清濁両水が左右に下流まで続く。

H20.5掲載 ラオスの電力源ナムグムダム
・ラオス・メコン川の左支川ナムグム川にナムグムダムが建設された。

・堤高75mのダムで70億m3もの総貯水量を誇る。ダム湖の面積は370km2(琵琶湖の半分)

・発電された電気は隣国タイへと輸出される。ラオスの主要輸出品だ。

・ダム完成時には250km2ものチーク林が水没したが、現在、水中伐採が行われている。
H19.12掲載 インド・マドゥライのヴァイハイ川 
・インド・マドゥライ市は南インド、タミル・ナドゥ州の代表都市。

・写真は市内を貫流するヴァイハイ川に架かる橋梁と河原で草を食む牛二頭。

・ ヴァイハイ川はデカン高原南部を水源とし、東南に流下して、中流部平野のマドゥライ市を貫流したのち、ベンガル湾に注ぐ。デカン高原の東西分水嶺は西の「マラバール海岸」寄りにあるので、東流する諸河川は大河となり、「コロマンデル海岸」に注ぐ。

・橋梁は二階建てになっている。下の橋は旧橋らしく、水抜きの穴を多数設けた形式で、洪水時は潜水するのだろう。

・牛はインドでは聖なる動物で、町中には(野良)牛が闊歩するが、写真中の牛は飼い牛で、本来いるべき場所で、ほっとする景色だ。

H18.12掲載 タイ・チャオプラヤ川
・タイの国土を北から南へと貫流し、首都バンコクを流れるチャオプラヤ川はバンコクの象徴だ。

・古くはメナム川と呼ばれたが、メナム・チャオプラヤが正確で、メナムは「母なる川」の意。

・写真で横架する二本の橋の右側はクルンテープ橋(旧橋・・・跳開橋)、左側は新クルンテープ橋(ラーマ3世橋)

・「クルンテープ」は天使の都すなわちバンコクの現地での呼び方。

・川は写真の左から右へ流れ、河口までは20キロメートルもある。大河だが超緩流なので、バンコクは水害常襲が問題となっていた。最大流下能力は4,000㎥/秒程度か?日本で言えば、名古屋を流れる庄内川程度。

H17.9掲載 トルコ・アタチュルクダム湖
・トルコ東南部のチグリス・ユーフラテス川上流域は比較的水資源が豊富。

・ユーフラテス川上流に発電、灌漑を目的とするアタチュルクダムが1992年に完成、総貯水量は487億㎥と莫大だ。

・ダムの名はトルコ共和国初代大統領ケマル・アタチュルク(トルコの父)より。アタチュルク、本名ケマル・パシャは独立運動の英雄で、トルコ国民から慕われている。

・写真のフェリーは、水没した国道の代替となるもの。山上の墳墓テラスの倒れた神像で有名な世界遺産ネムルート山から東南部中心都市ディアルバクルへの途上、このフェリーで湖水を横断する。

・このダムは下流のシリア、イラクとは水争いのもととなっている。

H.14.5掲載 ベトナム・ホーチミン市のサイゴン川
・かってのサイゴンはベトナム戦争後、英雄の名を取ってホーチミン市と呼ばれる。

・川の名前は相変わらず「サイゴン川」

・サイゴン川の5月は暑い。ときは夕方、ようやく涼しくなる時間、対岸からフェリーが到着する。

・フェリーの客は大半がバイク。着岸後、河岸通りは、バイクであふれかえる。

 

H.13.11掲載 台北淡水河口
・台湾島北端の台北市の盆地状平野を潤して北流するのが淡水。

・写真は淡水が台湾海峡に注ぐ河口での夕日の風景。

・近くまで地下鉄(MRT)が通じて、終点淡水駅から河口まで至近。土曜日の夕方、河口漁港の防波堤の上で、市民がサンセットを楽しむ。

・このあと暗くなり、駅への帰路、海鮮台湾料理を楽しむ。

 

H.13.8掲載 東京多摩の国分寺崖のハケ
・東京多摩台地南の東西にのびる崖線には「ハケ」と呼ばれる湧水群がある。

・写真は中央線西国分寺駅から近い「お鷹の道」と呼ばれる歴史散歩道から見られる湧水箇所の一つ。

・この湧水などを水源とする野川は多摩川の左支川。

・10数年前までは都市排水などが流入し、野川の水質は全国最悪レベルだった。

・しかし、多摩川流域下水道が完成した現在、野川の水はこの湧水からのみとなり、清澄さを取り戻した。

 

H.13.3掲載 中国広州市都心を流れる珠江(分流)
・珠江左岸側の河港岸壁に通勤船が到着したところ。

・広州市には珠江本流および写真の分流などが縦横に流れ、水上交通が発達し、舟運が重要な交通手段となっている。

・写真の少し向こう、上流に本流からの分派点がある。この分流は左派川となる。

・東京で言えば隅田川を少し大きくした程度。

・本流は荒川放水路に当たるが、そちらの規模は数倍で、まさに大河と感じられた。

H.13.1掲載 エジプト・アスワンを流れるナイル川
・ナイル川はアフリカ中央部を水源とし、北流して地中海に至るが、貫流する最後の国・エジプトではゆったりとした大河の様相となる。
・しかし、それでも幾つかの急流部分があり、有名なのは南部都市アスワンの町中での急流である。
・この急流の直上流にはアスワン・ハイ・ダムがあり、さかのぼる船舶もこの町が限度となる。
・写真は町のある東岸から、急流部分の小舟と中州の島・西岸を見渡した夕景。
・小舟はファルーカと呼ばれ、一枚帆ですいすいと急流をさかのぼることが出来る。
・中州にはリゾートホテルの明かりが見えるが、その向こうの西岸は砂漠が押し寄せ、「死」の世界となる。
H.12.12掲載 スペイン中部を西流するタホ川 
・スペインの古都トレドは首都マドリッドの南方80キロに位置するイベリア半島中央の要塞都市。

・タホ川はこの地点で、狭窄部となり蛇行するが、都市国家トレドはそれを天然の要害として、欧州中世の戦乱の世を生き抜く。

・写真は夏の乾期にあたり、水量が極端に少なく、堰上下では富栄養化が進み泡も発生している。

・タホ川は全長1000キロあまり、西流し、隣国ポルトガルのマドリッドの港に至る。名前はテージョ川と変わる。