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デフレでいいじゃないか



2002年3月時点で、日本はデフレ経済の退治方法の議論で上を下への大騒ぎだ。

 

 デフレというのは通貨の価値が物の価値より相対的に高くなることをいう。国の経済にとって、その根幹である通貨(我が国の場合、円)の価値が高く、安定していることが、何よりも大事だ。
 
 かってのオイルショック寸前(昭和47年)、あるいは平成バブルの時代(平成元年まで)のインフレと比べたらよくわかる。
 
 いずれも基本的には通貨政策の誤りで、通貨供給が経済市場の必要とする以上に拡大したため、通貨の価値が相対的に下がり、狂乱物価状態のインフレとなった。なぜインフレが悪いかは、「デフレより悪いインフレ」を参照してください。
 
通貨の番人・日本銀行が今回のデフレ退治方法としての「インフレ・ターゲット論」に消極的なのは、通貨の価値を守るすなわち間違ってもインフレを起こさせないのが、中央銀行の天命であることをよくわかっているからに他ならない。
 
 
それでは、なぜ今デフレになっているのか?

 
 それは、ものの価値が下がっているからだ。
 
 戦後半世紀高度成長を続けた日本経済の原動力は人々の豊かになりたいとする熱意・行動だった。それは最終的には、消費行動となってあらわれ、経済の牽引力になった。

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