試聴室のスピーカー切り替え器(自作)

特定のスピーカーをじっくりと聞き込む時には切り替え器を通さずにアンプとスピーカーを
直接接続して不確定要素を排除して試聴いたします。

但し有る要素の差が音質に影響を与える時、瞬時にそれを切り替えて聞く事も重要です。
同様にシステム構成などが違うスピーカーの概要を知る為にはやはり瞬時に切り替えて
その差を知る事も重要で合理的です。

スピーカー切り替え器による品質劣化を最小限にしたいと願いまして自作しました。
最大の問題である接点は切り替えスイッチ等では無く、産業用のリレー接点を用いています。
そのリレーの駆動回路をワイヤードリモコンにより操作していますので
スピーカー駆動信号には影響を与えずに遠隔操作が出来ます。
リモコンの操作スイッチにも高信頼性の産業用を使用しています。
これと同等の機能/性能を有する物は見当たらないので自作いたしました。

リレーの接点材質はAg(銀合金)で導電率/熱伝導率が最大で低い接触抵抗30mΩ以下、
抵抗負荷では無く誘導負荷であるスピーカーの特性を考慮した接点の開閉容量を確保した
高性能の産業用リレーを使用しています。
因みに、殆どの半導体アンプの出力段にはスピーカー保護又は回路素子保護用に
リレーが内蔵されています。


  
スピーカー切り替え器の全体像

.画面左側から電源スイッチ(リレー駆動回路と表示灯用)
.ワイヤードリモコン接続コネクター
.4回路切り替えの表示灯
.右側がリモコンの操作部

.ケースはウッドウイルらしくパイン集成材の本体と
正面パネルとリモコンケースはナラで製作しました。
スピーカー回路は低インピーダンスですので
金属ケースによるシールドは不要です。





スピーカー切り替え器の背面

アンプとスピーカーの接続は確実/省スペース/ローコストの
観点からスピーカーケーブル端末を圧着端子加工して
端子板へ直接ネジ締めしています。




スピーカー切り替え器の内部
 
中央左に4個並んでいるのが心臓部のリレーです。
ガラスエポキシの両面基板に載っている他の部品は
リレー駆動回路と表示灯回路用です。
背面端子とリレー間の配線はスピーカーケーブルと同等以上の
単線で基板の銅箔を通さずに直接接続しています。