1 縁があって我が家にやって来たJBL L101 ランサー。 35.5cm口径のLE14Aのウレタンエッジはボロボロ状態でしたのでエッジ交換に挑戦です。 |
2 エッジは硬化しているので触るとボロボロと容易に剥がれ落ちます。 振動板とフレーム側に接着されていた残りの部分はこびり付いています。 これを綺麗に取り除くのがエッジ交換のポイントです。 エッジ交換は技術的に難しい事は無いので泥臭く根気良く行いましょう。 |
3 振動板の裏側に接着してある古いエッジを剥がします。 私流の振動板を痛めない方法としてカッターや金属類の使用を控えて 柔らかい割り箸の先を削って写真の様に剥がします。 |
4 割り箸で剥がした後にステンレスのブラシで軽く擦って仕上げます。 作業中に何度か小型の掃除機で剥がれたゴミを吸い取ります。 鉄ブラシは硬過ぎ、ナイロンブラシ、歯ブラシ等では柔らか過ぎです。 ホームセンターで入手出来ます、適当な用具を選ぶのもポイントの一つです。 |
5 綺麗になった振動板裏側のエッジの接着部分の跡です。 |
6 次はフレームに残った古いエッジを取り除きます。 LE14Aはエッジとフレームの間に写真の様な樹脂のシールが有ります。 接着されていますので強く剥がすと痛めますので溶剤(アセトン)を 注射器(医療品外の市販品)から少量含浸させながらゆっくり剥がします。 アセトンは薬局で身分証明書を掲示して購入します。 |
7 シールを剥がしたらフレームに残った接着剤を剥がします。 (写真は細いマイナスドライバーを使用) そのままですと堅くて剥がすのに難儀しますが、溶剤で一度溶かすと柔らかくなり 容易に剥がせます。その後にアセトンを含ませた綿棒で残りを取り除き、 最後はステンレスブラシで綺麗にします。 |
8 古いエッジと接着剤を取り除き綺麗になったフレームの外周の状態です。 シールにも接着剤が残っていて、これを剥がすのが一番大変です。 小型のバケツに塗料用シンナーに入れ、その中に1,2時間程浸けて置きます。 浸けたままの状態でウエスでジャガイモを洗う様に擦ります。 強く引っ張ると伸びてフレームに入らなくなりますので注意が必要です。 |
振動板もフレームも綺麗になりました、此処までがエッジ交換の重要部分ですので、 落ち着いてゆっくり根気良く行う事が大事です。 ここからやっと新しいエッジの貼り付けが始まりますが、先ずは現物合わせをしてみます。 LE14Aは振動板は裏側、フレームは表側に接着する構造です。 接着は先に振動板から行います、フレームから接着すると振動板への接着が 難しくなくなります、予めシュミレーションする事も大事です。 |
振動板裏側にエッジを接着した様子です。 この方法は購入したエッジに資料が同封されているのでそちらを良くご覧下さい。 振動板円周からずれない様に、接着剤を多く着け過ぎない事がポイントです。 |
フレームにエッジを接着した様子です。シールは未だ接着していません。 この辺の方法は購入したエッジに資料が同封されているのでよくご覧下さい。 接着前にフレームに仮置きして振動板を軽く押し、ボイスコイルのボビンが 擦れて異音などが生じていない事を確認してから接着を始めましょう。 |
シールも貼り付けてエッジ交換が終了した様子です。 ご覧いただいた様に技術的に難しい所はありません。 適当な用具を使って丁寧に行う!これが成功の秘訣です。 完全に接着剤が固まったら(一晩置く)エージングしてから試聴です。 動作確認は数種の低音楽器の音をある程度の音量で鳴らしてみましょう。 特定の低音楽器だけ擦れてビビリ音が出る経験もしました。 |